ハワイアン航空は7月23日、7月18日1時32分頃に発生した羽田発ホノルル行のハワイアン航空458便(エアバスA330-200)の羽田空港への緊急着陸について、原因の調査結果を発表。油圧装置の圧力低下は高圧力マニフォルドから作動油が漏れ出たためとし、緊急着陸時にタイヤがロックした状態で停止となったため、メインギア8本中4本のタイヤが破裂したという。

同便は羽田空港を7月17日23時50分(定刻: 23時55分)に出発したが、18日0時46分頃に油圧低下を知らせる計器の表示を確認したため、機長の判断により羽田空港への着陸に向け進路変更。1時32分頃に羽田空港C滑走路(34R)に緊急着陸した。その際、タイヤが破裂したためC滑走路は18日昼前まで閉鎖され、羽田空港で遅延・欠航が相次いだ。

経緯としてはまず、機体の3系統の油圧装置のうちの1系統の作動油が機体の中央部分に位置する高圧力マニフォルドから漏れ出たため、コックピット内の油圧計器に低下の表示が点灯。異常が発生した場合、操縦席において予備システムに切り替えることができるようになっており、今回、主要ブレーキ装置の油圧の低下が起きたため、機長が緊急着陸するために着陸後予備ブレーキを使用して減速し、機体は安全に停止した。しかしその際、メインギアのタイヤがスキッド状態(タイヤがロックした状態)での停止になったため、タイヤが損傷してメインギア8本中4本のタイヤが破裂したとのこと。

その後、同社のスタッフおよび整備のパートナーが、滑走路から機体のけん引する前に破損したタイヤを交換する必要があると判断。タイヤを交換後、滑走路を移動した。同機は作動油漏れの修復とブレーキ交換の実施後、7月20日16時54分に回送便としてホノルル空港へ向けて出発となった。

同社は同件に関して、「乗客の皆様並びに関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配をお掛けいたしましたこと、深くお詫び申し上げます」とコメントしている。