2号分ほど空けてしまいました、スミマセン。前の記事では「ザ・ビートルズのメンバーが使っている楽器、どっちが好きか!?」をテーマに濃いめの質問に答えてもらったのだが、今回はグッとライトに、グッと乱暴にアルバム同士の人気を比較していこう。

鮮烈なビートとコーラスにもこだわった演奏レベルは非常に高い。
(C)BANG Media International

『プリーズ・プリーズ・ミー』と『ウィズ・ザ・ビートルズ』どっちが好き?

言わずと知れたデビューアルバムとセカンドアルバムである。イギリスでの発売は、1963年3月22日と同年11月22日。わずか8カ月で次のアルバムを出せるのは偉大だ。


いきなりの大差である。みなさんもそう思ってるのではないだろうか? もちろんどちらも好きだが『プリーズ~』は言わずと知れた鮮烈なデビューアルバムで、ポールがいまだに歌い続ける「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」、表題曲「プリーズ~」やカバーよりはるかに有名な「ツイスト・アンド・シャウト」を含んでいる。一方、わずか半年あまりで出したセカンドにも「オール・マイ・ラヴィング」、「プリーズ・ミスター・ポストマン」「イット・ウォント・ビー・ロング」などファーストに負けない……曲がめじろ押しである。ちょっと地味だったか……。地味でもジョンとジョージのヴォーカル「ユー・リアリー・ゴッタ・ホールド・オン・ミー」は聞きほれますよ。でもやっぱり、3:1が妥当かな?

『ビートルズ・フォー・セール』と『ヘルプ!』どっちが好き?

1964年12月4日発売4枚目と1965年8月6日発売の5枚目の対決。結果は予想できるが一体、どの程度の差がつくかがみなさんも興味があるだろう。


おや、1枚目と2枚目ほどの差はつかず、7:3程度で収まった。なんといっても5枚目には表題曲「ヘルプ!」と「イエスタデイ」を含んでいる。強いに決まっている。『フォー・セール』は針を落とした瞬間「ノー・リプライ」のジョンの歌い出しで始まり、衝撃的なオープニングが印象に残る。「ミスター・ムーンライト」、「ロック・アンド・ロール・ミュージック」とこのアルバムはジョンの声の素晴らしさが際立っているのだ。僕は『フォー・セール』を強く押したい。

ここまで来て、『ハード・デイズ・ナイト』(1964年7月10日発売)が出てきていないことに皆さん、お気づきでしょう。アンケート、取っていません。忘れちゃったわけではなく、連続したアルバムで比較したかったので、3枚目をいれてしまうと、『フォー・セール』と並べなくてはならず、僕としてはどうしても、『ラバー・ソウル』vs『リボルバー』、『サージェント~』と通称『ホワイトアルバム』を比べたかったからです。

『ラバー・ソウル』と『リボルバー』どっちが好き?

さて、いよいよここからが面白くなってくるところだ。勢いのあるロックンロール・バンドから音楽性の高さを追求し始めた『ラバー・ソウル』(1965年12月3日発売)とライブ活動停止直前に発売された『リボルバー』(1966年8月5日発売)。『ヘルプ!』からわずか4カ月でこれほど変身を遂げるグループってやっぱり他にはない。


ほら、やっぱり、拮抗してきました。『ラバー・ソウル』56%、『リボルバー』44%、わずかに『ラバー・ソウル』がリードしてはいるものの、アンケートを答えてくれた方々の苦悩が目に見えるようで、僕はうれしい。そうでしょう! 『ラバー~』は、「ノルウェーの森」、「ひとりぼっちのあいつ」、「ミッシェル」、「ガール」、「イン・マイ・ライフ」と挙げていけばきりがない名曲ぞろい。全般的にジョンが押しているが、ポールの「ミッシェル」は「イエスタデイ」に続きメロディー・メーカーの異彩を放った。一方の『リボルバー』には「タックスマン」、「エリナー・リグビー」、「アンド・ユア・バード・キャン・シング」、「トゥモロー・ネヴァー・ノウズ」など60年代ロックの先駆けとなるサウンド、フレーズ、ビートが詰め込まれており飽きることがない。ジャケットもこれらのデザインから初期とは異なった脱アイドル的な実験要素が感じられて、ファンは驚いたものだ。

ロック・バンドからアーティストへ。
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『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』と通称『ホワイトアルバム』どっちが好き?

こちらも、悩みが深い比較である。ビートルズ初、ロック至上初のコンセプト・アルバムとして名盤の誉れ高い『サージェント~』と通称『ホワイトアルバム』こと『ザ・ビートルズ』。発売日はそれぞれ、1967年6月1日と1968年11月22日、彼らのアルバム発売サイクルで初の1年以上の間隔があった。評論家などのレコード評では断然『サージェント~』だったと記憶しているが……。


ほら、意外に差がつかない結果である。僕自身、『ホワイトアルバム』が非常に好き。なぜなら名曲が多い。「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」、「ブラックバード」、「ヤー・ブルース」、「ヘルター・スケルター」、「レヴォリューション1」枚挙に暇がない、とはこのことである。僕にとって、『サージェント~』は曲同士が混然一体となっていて、あまり分離していないのだ。個人的感想だが(「おまえ、個人的感想しか書いてないだろ?」と言われそうだが)、これといういい曲がない、というのがホンネである。この64:36の結果、謎である。

『アビイ・ロード』と『レット・イット・ビー』どっちが好き?

いよいよ、ビートルズも解散に向けて一直線の作品である。悲しいですね。『アビイ・ロード』が1969年9月26日発売、『レット・イット・ビー』が1970年5月8日発売だが、実際のレコーディングは『アビイ・ロード』が最後である。『レット・イット・ビー』がラスト・アルバムとなったが発売されたときには事実上のビートルズはこの世にいなかった。


うん、そうかとも思う。『アビイ~』45%、『レット~』55%。確かに『レット~』は心に残る名曲ぞろいだ。「ディグ・ア・ポニー」、「アクロス・ザ・ユニバース」、「レット・イット・ビー」、「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」、「ゲット・バック」ミックスダウンは鬼才フィル・スペクター。『アビイ~』には単独でも素晴らしい「カム・トゥゲザー」、「サムシング」、「オー! ダーリン」、「オクトパスズ・ガーデン」、「ヒア・カムズ・ザ・サン」があり、B面の「ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー」から始まりガッツリ息つく暇もなく「ゴールデン・スランバーズ」で一休みし、また最後までの疾走感があまりにもロックで最高過ぎるアルバムだ。

余韻に浸ったところで今回はこれで締めておきたかったが、最後にオマケで「王道対決編」でコメントをいただいた音楽&オーディオ・ライター田中伊佐資さんの設問を加えておこう。

『レット・イット・ビー』と『レット・イット・ビー・ネイキッド』どっちが好き?

『レット・イット・ビー・ネイキッド』、聞き覚えのない方も多いだろう。こちらはオリジナル・アルバムではなく2003年11月17日(つい最近だ)、フィル・スペクターのリミックスよりも、原音テイクに近いサウンドで出し直したものである。


結果は9:1、知名度を考慮すればまあ、こんな感じだろう。しかし、アレンジなどは一度は聞いてみるのも味わい深い。特に解散の引き金となったと伝えられている「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」はビートルズファンなら基礎知識の一つ。元を聞いていない方はぜひ、聞いてみてください。


さて、次回のアンケートは最近の音楽に絞ってみたい。これまでは40歳以上限定とはいっても、40代にはちょっとハードルが高い時代の質問が多かった。なので80年代ポップを中心にアンケートを実施する。期間は本日7月19日(火)18:00~7月21日(木)23:59。カルチャー・クラブやシンディー・ローパーなどフレーズを聴いたら泣けてきそうなベストヒットUSA世代の方々に参加していただきたいアンケートだ。詳しくはマイナビニュース、会員ページを。

調査時期: 2016年7月6日~8日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 40歳以上463名(男性367名 女性96名)
調査方法: インターネットログイン式アンケート