声優事務所、スペースクラフト・エンタテインメント所属の新人声優・野村香菜子、駒形友梨、角元明日香の3人がパーソナリティを務め、「守るものもハードルもなにもない」という不退転の決意で進行していく衝撃のラジオ番組「だれ?らじ」。

「だれ?らじ」メインパーソナリティの3人。左から野村香菜子、駒形友梨、角元明日香 撮影:西田航

6月7日、「誰だかわからない」という名目で初回放送がスタートした「だれ?らじ」は、その内容のハチャメチャっぷりに一部のリスナーたちに大きな爪あとを残し、第2回の放送に寄せられたメール総数は第1回の約8倍。今回は、そんな彼女たちに「だれ?らじ」について、そして今後の展望について、ラジオ第2回収録直後の3人に迫った。

まさか「お前」と言う日が来るなんて

野村香菜子(のむらかなこ)。1989年12月25日生まれ。スペースクラフト・エンタテインメント所属。主な出演は『アイドルマスター ミリオンライブ!』二階堂千鶴役、『ダンボール戦機WARS』鹿島ユノ役、『モーレツ宇宙海賊』小林丸翔子役など

――みなさんが「だれ?」というのは、実際にラジオを聴いていただくとして、まず「だれ?らじ」をはじめた経緯についてお聞きしたいと思っています。

駒形 それぞれ個別で、「新しい仕事について話があるので事務所に来てください」という、ちょっと怖いメールが来まして。

野村 そうそう、最初はお説教かなー? って思っていました。

角元 うん、呼びだされて会議室に行ったら二人が居て、一人じゃないぞと。そこで「3人でラジオをやってもらいます」と言われたんですけど、私は疑心暗鬼でした。本当は部屋に隠しカメラが仕掛けられているんじゃないかって(笑)。

野村 私たち3人の共通点は、『アイドルマスター ミリオンライブ!』に出演していることなので、最初は『ミリオン』関係かなと思っていました。まさか『ミリオン』以外でこの3人が集められるとは思っていなくて。しかもラジオだなんて!

駒形友梨(こまがたゆり)。1991年8月25日生まれ。スペースクラフト・エンタテインメント所属。主な出演は『アイドルマスター ミリオンライブ!』高山紗代子役、『まんがーる!』鳥井あき役、『未確認で進行形』三峰白雪役など

駒形 確かに大阪公演まではこの3人で集まって話すことってなかったよね。事務所ですれ違ったり、レッスンで一緒になったりはあったけど。

角元 大阪公演前後は3人で会うことが多かったから、よく話したよね。大阪公演がなかったら、ここまでお互いズケズケ言い合う関係になれてなかったかも。

野村 あの日から生まれたんだね、私たちは……。

駒形 まさか野村さんに「お前」と言う日が来るなんて。

野村 あんなに可愛い子だったのにね。最初は、「野村さ~ん、(名刺を手に持ち差し出しながら)駒形友梨ですっ!」って。

駒形 そんなぶりっ子でやってないわ! 小道具をすぐ使うな!

――3人のなかで野村さんが一番先輩なんですよね。

駒形 そうなんです、こう見えて。

角元 年齢も芸歴も野村さん、駒形さん、私の順番ですね。

――そういったものを一切感じさせていないですもんね、いまや。

駒形 いい意味ですか!?

――もちろん!

守るものがなにもない3人

角元明日香(かくもとあすか)。1992年4月8日生まれ。スペースクラフト・エンタテインメント所属。主な出演は『アイドルマスター ミリオンライブ!』島原エレナ役、『一週間フレンズ。』芹澤舞子役、『未確認で進行形』大野仁子役など

――6月7日より配信がスタートした「だれ?らじ」。野村さんのハイテンションに駒形さんが突っ込んでたまに毒を吐いて、角元さんが進行するというとてもバランスのいいメンバーだと思います。特に野村さん自身も言っていましたけど、「リミッターが外れた」感じが衝撃的でした。

駒形 壊れちゃったと思いましたよね?(笑)。野村さんのスイッチがオンになったら「アレ」になるんですけど、日常生活だとちゃんとオフなんですよ。

野村 さすがに街とかでスイッチオンだったら、「あいつやべえ」って思われちゃうから。

駒形 そこはちゃんと自覚があるんですね。

角元 街でアレだったら完全におロープちょうだいされちゃいますよ。スタジオに入るとオンになる不思議ななにかがあります。でも、これだけキャラクターが違うのは面白いですよね。リスナーさんが描いてくださったイラストを拝見したときも、見事に3人とも表情が違っていて、やっぱりバランスがいいんだなって。

――そのバランスの良さからか第1回放送後の反響はかなりありましたよね。

角元 反響と同時にメールもたくさんいただきました。第1回が32通で、第2回は246通。この跳ね上がり方!

駒形 うれしい~! でもこれ第3回で30通に戻っていたら。

野村 それ逆に面白い。

角元 毎回メールの数は包み隠さずリアルな数字を言っていきます。

※編集部注:第3回のメール数は208通でした。

――メールだけじゃなく、内容からして本当に包み隠していない感じが伝わってきます。

駒形 隠してもね。守るものが……。

角元 そうそう。「守るものがなにもない3人」と言ってしまっているからね。

――やはり既存のラジオとは一線を画している感じがします。リスナーから送られてきた挨拶「だれにちわ」に対して、野村さんが「なにそれ?」って言ったのも印象的でした。

角元 野村さんが普段ラジオを聴かないことから、たまたま生まれてしまった純粋な疑問でしたね(笑)。

野村 そう、純粋! 「なにそれ?」って。

――ははは。今後ラジオならではのコーナーもできてくるとは思うんですけど。

駒形 実は「駄目だし」がメインコーナーらしいですよ。

――そうなんですね。「今後こういうコーナーをやってみたい」とかはあります?

野村 うーん、しりとりとかやる?

駒形 しりとりなんて誰が聞きたいの! 私はやりたくないよ(笑)。

角元 野村さんは不利そう。

野村 あー、ボキャブラリーがね。大丈夫、りんごとかゴリラとか言っておくから。あとはね、ババ抜きとかしたい。

駒形 馬鹿じゃないの!

角元 プライベートでしましょう、それは。

野村 あ、色気コーナーってどう? 「色気がない」って言われるからさ。「ほんとは色気があるんだぜアピール」をするコーナー(笑)。

駒形 もう自分で笑っちゃっているじゃない。

角元 ふつうのラジオだったら、リスナーさんから送られてきたセリフを呼んだり、オーディションのリハーサルをしたりとかね。

駒形 (小声で)無茶振りが強くなるよ! だったら虫食べるよね。

野村 言ったね!

駒形 うそうそうそ、いま野村さんが言いました~。

野村 違う! ベイ(駒形)!

角元 まあ、私たちが声優として成長するコーナーがあってもいいかなって思います。私たちはいままっさらな状態なので、リスナーさんからの意見を反映しやすいのはいまだと思います。だからどんどん「こんなことをやってほしい」というメールを送ってきてくれたらうれしいな。

先輩後輩感は出さなくていい場

――今後どういうラジオになっていくのかが楽しみです。ラジオならではの呼び方とかも今後決まっていくとは思います。

駒形 そういえば私は野村さん、角元さん呼びですね。

角元 私も野村さんと駒形さん。

野村 私はベイと明日香ちゃん。

――高校生の頃、同級生が「駒形」を「ベイブレード」と英語で表現して、それを更に略して「ベイ」なんですよね。

野村 そうです! 明日香ちゃんは、『ミリオン』大阪公演でのコントがきっかけですね。私は明日香ちゃんと呼ぶお母さん役だったんですけど、それが抜けなくて。

角元 たんたかたん! 私は駒形さんのことベイって呼びづらいなあ。

野村 ベイ先輩、ベイ先でいいじゃん。

角元 うーん、先輩後輩感はそんなに出さなくていい場だなと思っているので、ベイって呼べるようにがんばります。

――3人のメンバーカラーは決まっていないんですか?

角元 決まってはいないですけど、ちょうど先ほど野村さんにはオレンジ、駒形さんには紫の蛍光ペンをプレゼントしたんですよ。私はピンク色にしました。なんとなく色を選んだんですけど、野村さんは暖色かな。駒形さんは寒色、まあ毒っぽいかなって。

駒形 おーーーい! おーーーーーい。それ聞きたくなかったぞー(笑)。

野村 私は暖かみがあるからね!

駒形 違うよ違うよ!

角元 野村さんは黄色かオレンジで悩みました。

野村 ほら~~(ドヤ顔)。

駒形 むかつく~!(笑)。いまの「ほら~~」は今日一番のウザさ(笑)。私、一人で受け止めちゃったもん。今日一日引きずるわ~。

角元 私、角度がよかったから受け止めずにすんだ。

野村 (カメラにピースをしながら)イェ~イ。

駒形 ピースしない!