マッサージ棒(左)とフォームローラー

雨の季節になり、自分の部屋や屋内にいる時間が長くなっている人が増えてきたのではないでしょうか。屋内では身体を動かす機会は少なく、身体がなまっているなと感じている方もいらっしゃると思います。

そんなとき、フィギュアスケーターはさまざまなアイテムを使って、屋内でもストレッチを兼ねたトレーニングをしています。今回は、皆さんもまねができるような、スケーターが家や遠征先で行っている身体のトレーニングについてお伝えしたいと思います。

筋肉の緊張をほぐす器具

まずはフォームローラーを使っての身体のケアです。フォームローラーとは、少し硬めの素材でできた円柱の器具です。以前は1メートル弱のものが主流でしたが、最近では持ち運びに便利な30センチほどのサイズのものや円柱の中身がない筒状のタイプなど、さまざまな種類が出てきています。表面がデコボコになっているものもあり、目的に合わせて選んで使用しています。

こちらの器具は、主に筋肉の緊張をほぐす目的で使用します。例えば長いサイズのものですと、床の上に器具を置き、器具がちょうど背骨に当たるようにして寝転びます。あとは20分ほど、器具から落ちないように手足をうまく使ってバランスをとるだけです。

このバランスをとるための微妙な振動で、背骨周りの筋肉をほぐすことができます。この器具はあるスポーツトレーナーが考案したものと言われており、セルフケアではどうしても手が届きにくい背面を一人でほぐすことができるので、器具が生まれた当初はスポーツ界でも話題になりました。

テニスボールも使用

次にボールを使っての身体のケアです。フィギュアスケート選手は、練習中には硬いスケート靴を履いているので、足裏が疲労で固まることがしばしばあります。そこでテニスボールやゴルフボールを用いて、足裏をほぐします。

ほぐす方法はとても簡単で、床にボールを置き、足でコロコロ転がすだけです。またこの小さめのボールは足裏だけではなく、お尻に敷いて体重をかけたり、股関節周りもほぐしたりすることができます。ボールにほぐしたい場所を当てて体重をかけるだけですので、とても手軽に行えます。

マッサージ棒の秘密

最後は、スティックタイプのマッサージ棒です。テレビでバックステージが映されたときや、試合会場で選手と直接会ったときなどに、リュックなどの荷物に長い棒が入っているのを見かけた方もいらっしゃるかもしれません。

長い棒に小さなコマがたくさんついており、ふくらはぎや太ももに当てて、コロコロと棒を転がします。棒はしなるようにできており、脚の形にそってケアすることができます。ボールでは1カ所を集中的にというケアの仕方ですが、こちらは少し長めになっているので、広範囲を一度にケアできるのがメリットです。

今回はこの3つしかご紹介できませんでしたが、ご参考になりましたでしょうか。同じ目的のものでも、出しているメーカーによって少し形状が異なっているものもあります。ぜひいろいろ試してみてください。

筆者プロフィール: 澤田亜紀(さわだ あき)

1988年10月7日、大阪府大阪市生まれ。関西大学文学部卒業。5歳でスケートを始め、ジュニアGP大会では、優勝1回を含め、6度表彰台に立った。また2004年の全日本選手権4位、2007年の四大陸選手権4位という成績を残している。2011年に現役を引退し、現在は母校・関西大学を拠点に、コーチとして活動している。