Stratasysの日本法人であるストラタシス・ジャパン(ストラタシス)は6月22日、マルチマテリアル3Dプリンタ「Objet Connexシリーズ」の最新機種「Stratasys J750」の国内販売を開始すると発表。同日より開催されている「日本ものづくりワールド 2016 第27回設計・製造ソリューション展(DMS)」で実機を披露した。

Objet Connexシリーズの最上位機種「Stratasys J750」

Stratasys J750はObjet Connexシリーズの最上位機種として位置づけられる3Dプリンタで、最大6種類の異なる材料を1度に使用することが可能。36万色以上のカラーバリエーションを表現できるだけでなく、造形物の硬さや透過性も変えられるため、従来の3Dプリンタに比べてより最終製品に近い造形が可能だとしている。

また、新型プリントヘッドの採用により、造形精度およびスピードが向上。積層ピッチは14ミクロンを実現し、複数の材料を用いた場合では造形スピードは2倍に向上したという。造形サイズは490×390×200mm。また、従来のSTL形式に加えてVRML形式にも対応した。

マルチマテリアル3Dプリンタは異なる材料を1度に出力できるため、複数の材料を用いる場合でも部品ごとに3Dプリンタを変えたり、バラバラに出力したパーツを組み立てる必要がないことがメリットだが、Stratasys J750はその特長をさらに強化した製品だといえる。

従来のワークフロー(上)をStratasys J750を使用することで大幅に効率化することができる (資料提供:ストラタシス・ジャパン)

造形の自由度が非常に高いことからコンシューマー製品から医療分野まで幅広く活用が見込まれており、ストラタシスは「3Dプリンタ市場を再構築する製品だ」と自信を見せている。日本でもすでに徳島県鳴門市の紫外線LEDメーカーであるナイト・セミコンダクターが導入しており、市場の需要はストラタシスの予想を上回っているとのことだ。

メーカー希望小売価格(税抜)は5980万円。

出力サンプル。色・硬さが異なる場合でも一度に出力可能だ。