6月20日(以下すべて現地時間)、DockerはWindowsおよびOS X改めmacOS向けにDockerのパブリックベータ版をリリースしたことを、公式ブログで発表した。同社は現在シアトルでDockercon 16を19日から21日まで開催し、複数のDockerホストをクラスタ化するSwarmをDockerエンジンに組み込むなど、多くの発表が行われている。Windows版およびmacOS版Dockerは2016年3月にプライベートベータを一部の関係者に公開していた。

Dockerのバージョンは1.12.0-rc-beta16。自動アップデート機能も備えている

各OS用ハイパーバイザを使用し、コンテナ環境を実現する仕組みだが、Windowsの場合はHyper-Vを使用してコンテナを操作する。そのため、HYPER-Vと衝突するVirtualBoxやVMware Playerとは基本的に両立できない。対応OSはWindows 10 バージョン1511以降。MacはOS X Yosemite v10.10.3以降となる。Dockerの使用方法はLinux版などと同じだが、Windowsの場合は管理者権限を持つPowerShell(もしくはcmd.exe)から実行する。

Windows環境ではHyper-Vをベースに仮想ネットワークやベースマシンを展開する

Windows版は通知領域に専用アイコンが常駐し、自動起動や自動更新、コンテナからWindowsのドライブを参照可能にする共有設定。ベースマシンに割り当てるCPU数やメモリー容量、ネットワーク設定やデーモン設定をGUIベースで設定できる。なお、これらはHyper-Vの仮想スイッチマネージャーや仮想マシン設定からも行えることを確認した。

Docker Developer Relations LeadのMano Marks氏(公式動画より抜粋)

阿久津良和(Cactus)