東京エレクトロンデバイス(TED)は6月16日、光コム方式の三次元形状測定器「OPTED」の販売を開始したと発表した。

同製品は、TEDと光コムが共同開発してきたもので、高深度タイプの「OPTED-L80」と、高精細タイプの「OPTED-S30」の2種類がラインアップされている。光源に光コムを採用したことで、従来方式のように、対象物からの反射光や干渉光が最大強度となるポイントを得るためのレンズやミラー、ステージの移動といった機械的な操作を一切行わず、電気的な処理だけで高さ寸法を高精度に数値化でき、対象物の形状に関係なく常に高速な測定が可能となる。

三次元形状測定器「OPTED」のシステム構成例

特に、OPTED-L80は、300mm四方までの横軸エリアに対応するロボットステージに加えて、高さ方向の測定深度の範囲が最大で130mmと従来製品の10倍程度にまで広がった。また、ワーキングディスタンス(測定ヘッド先端から対象物までの距離)が140mm確保できることから、測定条件や障害物などの要因で測定ポイントに測定ヘッドを近づけられないような状況にも適用の可能性が広がったといえる。

同装置のコアユニットである光源部に対して、測定ヘッドを最大8個まで増設可能なことから、測定ヘッドを並列に増設してスキャン幅を拡張することによる高速化や、多軸化による測定視野の追加なども可能。また、測定ユニット、測定ヘッド、ロボットステージがそれぞれ独立しているため、スタンドアロン型としてだけでなく、インライン測定への組込みなどにも対応可能となっている。

大型バルブボディ部品の測定例(OPTED-L80)

薄鉄板上の微小穴(OPTED-S30)