フィナンシャル・エージェンシーは6月14日、AIを活用した保険見直しシステムの新サービス「保デジPRO」を開始した。同サービスは、専任のファイナンシャル・プランナーにLINEで1対1のコンサルティングが受けられるというもの。今回のようなLINEを活用した保険見直しサービスは業界初となる。

6月13日に開催された同サービスの発表会では、代表取締役社長兼CEO 齋藤正秀さんと広告キャラクターに起用された俳優の坂上忍さんが登場した。

代表取締役社長兼CEO 齋藤正秀さん、坂上忍さん

サービス導入の経緯は?

保険業界では2000年より、乗合代理店による保険ショップや保険比較サイトにおいて、複数の保険会社の商品販売が開始された。このような販売が可能になったことから、顧客に合う保険ではなく手数料が高い保険商品の優先販売が国内で問題視されるようになったという。

こうした経緯により、顧客の意向に沿う保険販売のため、5月29日「改正保険業法」が施行された。これにより保険会社には、顧客の意向を把握して合致する保険商品とプランの提案をする「意向把握義務」と、保険商品・プランの内容や選定する上で参考となる「情報提供義務」が課されるようになった。乗合代理店では、比較可能な一覧を提示し、推奨する理由の明示も必要となったそうだ。

さらに同社の調査によると、顧客から「保険料を安く見直したい」「3~4社から比較して選びたい」「必要最低限の保障があればいい」といった、保険見直しでの節約志向が高まっていたことから、今回のサービス開発に至ったという。

LINEで保障額の見積もりまで可能!

このたびサービスを開始した「保デジPRO」は、同社が創業から200万人以上の顧客に保険選びのコンサルティングを行ってきたノウハウをプログラム化されている。同サービスでは、LINEで顧客情報を入力すると、必要な保険と保障額の分析算出が可能。

トータル見直しから商品ごとの提案まで選べる

見積もりの算出画面では、まずライフステージごとに必要な保障内容、次に必要保障内容を満たす全ジャンルの保険商品を表示、最後に顧客が現在契約している保険の内容を分析し、保険商品の選定となる。

商品選定までのフロー

見積書はLINEでリアルタイムに顧客へ送付される。なお、E-mail、SMS、郵送なども選択できるそうだ。

さらに、LINE上でファイナンシャル・プランナーの資格を持つ担当者が顧客ごとにコンサルティングを行う。双方向なコミュニケーションが可能という。

LINEでのコンサルティングイメージ

同社が現在契約している取扱保険会社33社の 70保険商品、3,340プランから自動的に組み合わせて無料で見積りを作成することができるという。なお、契約保険会社は「今後も増やしていく予定」と齋藤さん。

坂上忍さんのライフプランを公開!

イベントの中盤では、広告キャラクターとして熱血社長役を演じた坂上忍さんが登場。保険について聞かれると、「本当にこういう仕事をしていると、人任せというか……。この間49歳になりまして、たまたま(保険の)勉強をし始めたところなので。こういうシステムだったんだっていうのを勉強している際中に今回のお話を頂いて、ちょっとびっくりしましたね」と坂上さん。

「保デジPRO」ではライフプランを想定した必要保障額のグラフ化ができるということで、坂上さんのデータが発表された(今回は一般的な平均年収、今年結婚、来年子供が生まれるという想定でデータを算出)。「現時点の年齢で奥さんが妊娠していると仮定すると、坂上さんに何かがあった場合は8,100万円必要です」との診断。これについて、坂上さんは「いや~でもこれだけお金が掛かるんですね。結構リアルに勉強になりました、今(笑)」と感想を述べた。

ライフプランの必要保障額の診断を受けた坂上さん

保険業界初となるLINEでのやり取りについて、坂上さんは「めちゃくちゃ便利だと思いますよ。だってLINEって無料でしょ? 僕も電話が苦手なので、入り口がLINEだと、わからないことが気軽に聞くことができて、有り難いことだと思います」とコメント。

坂上さんがもしLINEスタンプをつくるなら……と考えたものがこちら

さらに、保険業界の"大革命"をうたう「保デジPRO」にちなみ、「自身の人生の"大革命"は?」という質問に対して坂上さんは「大革命はあんまりないんですけど。現在はこうしてバラエティ番組を中心にお仕事をしていますが、若いときじゃ絶対できなかった。年齢なのかタイミングなのか……わからないですが、僕自身が驚いていることなので。革命といえば革命なのかなという気がします。いまだに生放送をやっているときに自分でも『何をやっているんだろう?』と思うこともあるので(笑)。慣れずにがんばっていこうと思います」と振り返った。