NECは6月13日、米国のジョン・F・ケネディ国際空港(JFK空港)に、入国審査用の顔認証システムを納入たと発表した。同システムは、現地のシステムインテグレータであるUnisysを通じて提供されたものであり、既に稼働を開始している。

「NeoFace」は、JFK空港において、入国審査用の自動ゲート(Unisysが設置)で読み取ったeパスポートの顔写真データとゲートに備え付けられたカメラで撮影した旅行者の顔写真をリアルタイムで照合し、同一人物であるかどうかを高精度に判定するために利用される。

JFK空港では、ビザ免除プログラムを使って初めて米国に入国する旅行者と、eパスポートを保有する米国籍の帰国者を対象に、同システムの運用を開始している。

NECによると、同社の顔認証技術は2014年に、米国国立標準技術研究所(NIST)が実施したベンチマークテストにおいて、世界1位の照合精度を有するとの評価を得ているという。

顔認証による2種類の評価方法。NECはNISTの「静止画像からの顔照合部門」評価(1対N照合)で第1位の評価を獲得した

同社の顔認証技術は、JFK空港のほか、米国アリゾナ州交通局、ブラジル主要14国際空港における税関業務など、これまでに世界40カ国以上で導入されている。