クボタ、NTT、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)の3社は6月7日、クボタが展開する農業・水・環境インフラ・ソリューションに、NTTの研究開発成果やNTT ComをはじめとするNTTグループ各社のICTサービスを組み合わせ、新たな価値を創出することを目的に連携協定を締結したと発表した。3社とNTTグループ各社は今後、連携して農業・水・環境インフラ分野での共同開発や共同実験などの活動を進めていく。

クボタは「グローバル・メジャー・ブランド・クボタ」の追求を基本方針として掲げ、農機事業や水・環境事業などのグローバル展開を加速するとともに、国内ビジネスの再活性化・再構築に取り組んでいる。特に農機事業においては、ICTを利用する営農支援システム「KSAS」など、農家が抱える課題解決を目指したソリューションの提供や技術開発力を強化している。

一方、NTTは顧客に選ばれ続ける「バリューパートナー」として、ICTを通じたパートナーとのコラボレーションにより、Co-Innovation(共創・技術革新)の取り組みを推進している。農業も重点分野の1つと位置づけており、NTTグループ横断プロジェクトにより幅広い事業主体とのパートナリングを推進し、パートナーとともに高付加価値サービスの創出や新たなビジネスモデルの確立を目指している。

また、NTT Comはグローバルシームレスサービスを中心とするソリューションによるICT環境の最適化を通じ、顧客企業の経営改革(Digital Transformation)に貢献することを目指している。具体的には、クラウド/コロケーション/ネットワーク/アプリケーション/セキュリティ/マネージドICTなどの各種サービスをグローバル・レベルで最適に組み合わせたICTソリューションを展開し、顧客企業のデジタル変革を支援している。

今後は各社が連携し、革新的な農業ソリューションのイノベーション創出による農業の競争力向上や地域の活性化に加え、水・環境インフラ・ソリューションのさらなる高度化を通じた快適な生活環境の創造を、国内外で実現することを目指す。

農業ソリューション分野では、NTT Comのクラウド/セキュリティなどのグローバル・サービスにNTTグループ各社の無線技術・気象よる故障検知やIoT技術などを組み合わせ、クボタが提供する農機や営農支援システム情報・地図情報などのICTサービス、さらにはNTTが研究開発を進めるAIにを高度化することで、農業経営の可視化や作業効率化・自動化、高品質農業の実現など、農家のイノベーションにつながる研究開発やサービス開発に取り組むという。

水・環境インフラ・ソリューション分野では、NTT Comのクラウドやセキュリティなどのグローバル・サービスにNTTグループ各社の無線技術・気象情報・音声などのメディア処理技術などのICTサービス、NTTが研究開発を進めるAIによる故障検知やIoT技術などを組み合わせ、クボタの水・環境インフラの遠隔監視や現地作業の効率化につながる研究開発やサービス開発に取り組むとしている。