ファミチキの位置づけ

そんなファミチキは今、押しも押されもせぬ同社の看板商品だ。同社が取扱う約3600アイテムのうち、年間を通じて毎月ナンバーワンの売上を記録。新商品の7割が1年以内に店内から姿を消すと言われるコンビニ商品のなかで、不動の一位を維持し続ける人気商品だ。

ファミチキは売上1位をキープし続けているという

ファミチキは、ついで買いにも寄与している。来店客のうち、ファミチキ購入者の購入単品数平均は4.03個で、全体平均よりも1.29ポイント高い。購入平均単価も全体平均より144円高い777円とし、会社への貢献度は大きなものと考えてよさそうだ。

ただし、ファミチキに弱点がないわけではない。今でも購入者のメーンは20代、30代の男性であり、全体の約35%を占めており、購買層が偏り気味になっていることだ。購買層を広げ、さらなる飛躍を図りたいわけである。

その打開策として期待したいのが、ファミチキ初となる新フレーバーだ。「ファミチキ(甘辛味)」を6月14日から、「ファミチキ(だし旨醤油味)」を7月26日から発売する。前者については、辛味に対するニーズがマーケットの広がりがあり商品化にこぎつけた形だ。後者については、40代をターゲットにした味付けと考え、購買層の広がりを期待しているという。

フライヤー全体の客層と比べてファミチキは40代以降に広がりに課題がある

女性客の取り込みも考えたいところだ。そのための方策として、ファミチキからは離れるが、シュウマイなど"夕食のおかず"をテーマに新商品の投入も検討中だ。新フレーバーとして登場する新たなファミチキを含め、レジ前に置かれるホッターズコーナー界隈が今後熱くなりそうだ。