キヤノンマーケティングジャパングループのキヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は6月7日、統合型の画像処理アプリケーション開発環境「RobustFinder Suite(ロバストファインダースイート)」を同月24日より販売を開始すると発表した。RobustFinder Suite開発版、ランタイム(作成した画像処理アプリケーションを動作させる環境にインストールし、別途ソース作成に使用した画像処理ライブラリのランタイムライセンスが必要)ともにオープン。

RobustFinder Suiteを使った画像処理システム開発手順

RobustFinder Suite 開発版は「RobustFinder」「RobustFinder Source-Code Generator」「Brevinage」の3つの画像処理製品を統合。さまざまな産業用検査装置に組み込まれる画像処理アプリケーションをマウス操作で簡単に作成することが可能な統合型の開発環境となる。

近年、製造現場では生産設備の性能向上や検査品質の重要性の高まりから、製造ラインでの作業内容の多様化・複雑化が進み、それに伴い検査用の画像処理アプリケーションも多様化・複雑化しているため、開発工数の短縮・効率化が課題となっている。

RobustFinder Suiteにより、顧客が本格的な開発に入る前に複数の開発手法をGUI上にて検証することが可能となり、多彩な検査アプリケーションを効率的な開発手法にて開発できるようになる。

主な特徴として多様な検査業務への対応や、画像処理アプリケーションの構築が迅速かつ容易、開発費用の低減が挙げられる。多様な検査業務への対応は工場の生産設備や検査設備での位置決め制御や表面検査・異物検査・個数検査など、多目的のアプリケーション開発を可能としている。

また、画像処理アプリケーションの構築ではGUI上にて簡単に画像処理アプリケーションを作成する機能と、高度な画像処理ロジックをソースコードに自動生成できる機能を搭載している。そのため、多彩な画像処理アプリケーションをそれぞれに適した方法で、迅速かつ容易に構築することができるという。

さらに、開発費用の低減では本格的な開発に入る前に複数の開発手法を検証することができるため、開発作業の省力化と効率化を可能としている。販売目標はRobustFinder Suite開発版で初年度に100本を計画しており、市場価格(税別)は開発版で40万円、ランタイムで20万円。