災害時、女性はどのような症状や病気に気をつければよいのでしょうか?

2016年4月に発生した熊本地震の被災地では、「エコノミークラス症候群」が多発し、大きな問題になりました。大災害が起こると、長期にわたって避難所生活や車中泊を余儀なくされる場合があり、そのような状況下では、さまざまな健康への影響が懸念されます。ここでは、特に女性が気をつけたい症状や病気についてお伝えします。

デリケートゾーンのトラブルや膀胱炎に注意

まず心配なのが、外陰部の清潔が保(たも)てないことから起こる皮膚トラブルや病気です。避難生活では、入浴や下着の交換ができない状況が続きます。生理になった場合、生理用品の入手が難しいという問題もあるでしょう。

女性の外陰部はデリケートなので、下着や生理用ナプキンをこまめに取り替えないと、かゆみやかぶれ、外陰炎(外陰部の炎症)などのトラブルを起こしやすくなります。また、尿道から菌が入って膀胱炎になるリスクも高まります。もともと女性は尿道口が肛門に近いため、尿道から菌が入りやすく、膀胱炎になりやすい傾向があります。避難生活ではトイレを我慢しがちなので、より注意が必要です。

できるだけ清潔を心がける

外陰部のトラブルや膀胱炎を予防するためには、可能な限り清潔を心がけることが大切です。もしあれば、アルコールを含んでいないデリケートゾーン用のウェットティッシュや清浄綿、赤ちゃんのおしり拭き、または脱脂綿やティッシュペーパーをぬらしたもので、こまめに外陰部を拭きましょう。

もしくは、ペットボトルなどの容器にお湯や水を入れてトイレに持って行って、外陰部を洗い流してもかまいません。その場合、洗った後は、ティッシュペーパーや清潔なタオルなどで拭き、使ったタオルは他の用途には使わないようにしてください。

生理用品が手に入らない場合の対処法

生理用ナプキンやおりものシートが手に入らないときには、ミニタオルや清潔な綿の衣類を切ったものを折り畳んだり、トイレットペーパーやティッシュペーパーを重ねたり、布の間にそれらをはさんで吸収させるなどして代用することもできます。布を折り畳んで使う場合は、重ねた部分にガムテープを通して下着に固定すると、ズレを防いで下着への浸透を防ぐこともできます。また、ナプキンが1、2個しかない場合は、ナプキンにトイレットペーパーを重ねて使うという方法もあります。

できれば、日頃からナプキンやおりものシートを多めに常備しておくと、災害時の備えになりますし、替えの下着がなくても、それらを使うことで、ある程度の清潔が保てるでしょう。