米Nutanixは5月24日(米国時間)、エンタープライズクラウドプラットフォームの処理能力を中堅・中小企業に提供するための新たなソリューションとして「Nutanix Xpress」を発表した。2016年7月に提供開始を予定し、米国での最終顧客向けの価格は2万5000米ドル~。

「Nutanix Xpress」

特徴として、ハイパーコンバージド製品としてサーバ、ストレージ、仮想化をネイティブに統合し、5~500台の仮想マシン(VM)をサポートできる単一の省スペース型プラットフォームにより、インフラストラクチャースタックを簡素化するとしている。

また、すべてのソフトウェアは工場でプレインストールされており、中堅・中小企業向けの仮想化アプリケーションを60分未満で実行できるほか、組み込み型のNutanix AHV(Acropolis Hypervisor)とVM管理機能により、ハイパーバイザーのライセンスコストが不要となり、ソフトウェア・コンポーネントを追加でインストール・管理する必要がないという。

さらに、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureなどパブリッククラウドサービスへの容易なデータバックアップを可能としていることに加え、Nutanixの技術部門とIT専門家から成るNutanix NEXTコミュニティにより3年間のサポートが提供される。

Nutanix Xpressを搭載したレノボのハイパーコンバージド新機種

同日にレノボは、ハイパーコンバージドアプライアンスのLenovo Converged HXシリーズにNutanix Xpressを搭載した「Lenovo Converged HX 2000 Series」を発表。同製品もNutanix Xpressと同様に2016年7月の提供開始を予定している。

「Lenovo Converged HX 2000 Series」

新製品は、SMBのTCO(総所有コスト)の低減やインフラ管理に費やす時間を短縮するためコスト効果が期待できるとしている。次世代のIntelプロセッサー、DDR4メモリー、階層型ストレージを装備し、Lenovo XClarity 管理ソフトウェアとも互換性があるため、SMBのIT担当者がインフラのライフサイクルを容易に管理できるようになるほか、サポートが必要な場合にも問合せ先が1カ所で済むというメリットがあるという。

加えて、プロビジョニング(使用準備)は1時間程度で完了できるため、導入と管理を容易とし、地方公共団体や市役所、教育機関、地域の病院や診療所などダウンタイムが許容されない環境でITインフラを管理する専任チームを用意できないSMB用途での活用が見込まれる。