ダイソンは5月17日、スティック型コードレス掃除機「V8」シリーズの発表会を開催。シンガポールからコードレス製品開発責任者のケビン・グラント氏が来日し、新製品の説明とデモンストレーションを行った。

ダイソンのスティック型コードレスクリーナーは、2006年の「DC16」を皮切りとし、今回の「V8」は第6世代にあたる。V8は、新開発の「ダイソン デジタル モーター V8」(DDM V8)を搭載していることが一つの特徴だ。

モーター回転数は1分間あたり110,000回転でV6と同等だが、最大吸引力は100AWから115AWと約15%向上。さらに、内部に吸音フェルトと独立気泡フォームなどを組み込むことにより、運転音を従来よりも50%低減した。運転音に関する具体的な数値は公開されていないが、発表会でV6シリーズと聴き比べた限りでは、運転音そのものが全体的に抑えられていた。また、独特の甲高いモーター音も緩和されていると感じた。

新開発のダイソン デジタル モーター V8(DDM V8)

運転音を抑えるために採用された技術

V6とV8をそれぞれ手に持ち、運転音を比較して見せるグラント氏

連続稼動時間も改善。V6では約20分だったが、40分と2倍になった。ニッケル・コバルト・アルミニウムを使用した、エネルギー密度の高いリチウムイオンバッテリーを採用したことによるものだ。グラント氏は「ダイソンの独自調査によると、日本の家庭の99.5%以上において、掃除機の稼働時間は45分以内だった。約40分というのは稼動時間として十分だ」と説明する。ちなみに充電時間は5時間で、従来モデルと同じだ。

新製品のバッテリー部分の内部構造。新しいリチウムイオンバッテリーを採用し、若干の大型化を図った

ダイソンが調査した、日本の家庭における掃除機の運転時間と掃除完了率を示したグラフ。この結果から、掃除は45分以下で完了するとダイソンは見ている