フジ医療器は5月10日、マッサージチェア「サイバーリラックス」シリーズの「AS-780」、「リラックスマスター」シリーズの「AS-680」、およびフットマッサージャー「モミーナプロ プラス」シリーズの「KC-310」を発売した。価格はオープンで、推定市場価格(税別)はAS-780が300,000円前後、AS-680が250,000円前後、KC-310が50,000円前後。

発表会にて。写真の人物はフジ医療器 代表取締役社長 木原定男氏

ラインナップにおける位置づけ

AS-780とAS-680は、ラインナップの上ではミドルとエントリーのモデルに当たる。最上位は2015年秋にリリースした「AS-1000」で、AS-1000の発売時、推定市場価格は500,000円前後だった。

「ハイエンドモデルのAS-1000は、インテリア性を意識したラグジュアリーなデザインとプレミアムな機能が特徴。機能性ではミドルクラスのAS-780で必要十分なものを備えている。エントリーのAS-680もマッサージチェアとしてのフルスペックを備え、コンパクト性を重視して開発したモデルだ」(フジ医療器)と説明している。

機能性・マッサージ性を重視する人向けのAS-780

ミドル機となるAS-780は、ブラック(左)、レッド×ブラウン(中央)、限定色キャメル(右)の3色

ミドル機のAS-780には、部位に合わせてもみ方が変化する2つの「つかみほぐしメカ」を上半身部と脚部に新しく搭載した。

上半身の「6つ玉つかみほぐしメカ」は、6つのもみ玉を上下75cmの範囲で細やかに動かし、肩、背中、腰、お尻の各部を丁寧にマッサージ。肩のコリは上玉と中央の玉でしっかりつかんで力強くもみ込み、背中は上玉と下玉で広範囲にほぐし、腰は上玉が突出して深く押して痛みを和らげ、お尻は下玉が下から押し上げるような動きで優しく疲れを取るといった具合。かなり繊細な動作が可能だ。また、もみ玉のセンサーが肩位置を自動検出し、背中や腰の位置を予測して、もみ玉を適切なポジションに配置してマッサージする。

脚部の「脚つかみほぐしメカ」は、ふくらはぎと足裏のそれぞれを、もみ板とローラーでつかんでほぐす。ふくらはぎと足裏に個別の専用モーターを備え、脚部の効率良いマッサージが可能だ。例えば、エアーマッサージではふくらはぎのマッサージ中は足裏のケアが弱くなり、足裏のマッサージ中はふくらはぎのケアが弱くなるといったことがあったが、脚つかみほぐしメカであれば、ふくらはぎも足裏も同時に力強くマッサージできる。

6つ玉つかみほぐしメカは、肩からお尻にかけて高さ約75cmの範囲をきめ細かくマッサージ

AS-780の脚つかみほぐしメカは、実際に体感した時にすぐに違いが分かる独特の動きをする

このほか、背もたれの内部にセットされている「温浴背ヒーター」が温風で背中全体から腰回りにかけてをじんわりと温め、より効果的なマッサージを実現。足先とかかとの部分にも「足裏ヒーター」を搭載して、足元からしっかり心地よくする。

脚部

上半身部

リモコン

マッサージのコースは、「全身疲労回復」「全身集中」「肩疲労回復」「腰疲労回復」「ストレッチ」の5つで、各15分間。部位別となる「肩つかみ」「肩たたき」「肩甲骨ほぐし」「腰ハード」「坐骨ほぐし」の5つの専門技も備える。もみの強さは、肩5段階、背2段階、腰5段階で部位ごとに調節可能だ。エアーマッサージは肩ぐう、腕、骨盤の各部位に12個を搭載。2段階の強弱調整に対応する。サイズはW680×D1,290×H1,070mm。重量は約61kg。カラーはブラック(BK)、レッド×ブラウン(RB)、限定色キャメル(CA)の3色展開となっている。

コンパクト性を重視する人向けのAS-680

エントリー機のAS-680は、ブラウン×ブラック(左)とベージュ×ブラウン(右)の2色

AS-680はマッサージ機能に妥協することなく、よりコンパクトなサイズを求めるユーザー向けとなっており、接地面積は5.3平方メートルだ。最上位のAS-1000に比べて、設置面積70%、体積77%を実現している。座面が前方にスライドすることで、後方に約15cmのスペースがあればフルリクライニングも可能だ。脚部はレバー操作で本体下部に収納でき、普段はソファとして使える。

AS-680は座面をスライドすることで、後方にわずかの隙間さえ用意すればフルリクライニングが可能になる

独自の4つ玉式メカユニット「GRIP式メカ2.0」により、首筋からお尻まで、約73cmの範囲をマッサージ。もみ玉は最大で10cmの突出能力を持ち、肩やお尻をしっかりもみほぐす。もみの強さは、肩5段階、背2段階、腰5段階で部位ごとに調節できる。また、「首ほぐし」「肩ハード」「肩甲骨」「腰ハード」「尻ほぐし」の部位別の専門技も備える。

AS-780と同様の肩位置自動検出や、温浴背ヒーター、足裏ヒーターも採用。エアーマッサージは、肩ぐう、腕、骨盤、ふくらはぎ、足裏の各部位に24個を搭載し、2段階の強弱調整に対応する。サイズはW710×D1,080×H1,110mm。重量は約58.5kg。カラーはブラウン×ブラック(BB)、ベージュ×ブラウン(CB)の2色。

3つのもみ玉でふくらはぎをイタ気持よくするKC-310

KC-310のトリプルローリング指圧は3つのもみ玉を使って、ふくらはぎのコリをゴリゴリとほぐしていく

KC-310は、伸びを見せるフットマッサージャー市場に向けて、フジ医療器が送り込む高性能モデルだ。ふくらはぎの内側、外側、裏側の3カ所に3つのもみ玉を配置し、ふくらはぎをなぞるように上下する「トリプルローリング指圧」を搭載。足の甲をもみ板でつかんでもみながら、足裏を突起付きのローラーでゴリゴリと刺激することで、"イタ気持ちいい"マッサージが可能だ。足裏のつま先部分に温風を送る「温浴あったかヒーター」も備え、足湯に浸かるような心地よさも実現している。

「リフレッシュコース」「ハードコース」「リラックスコース」「クイックコース」の4コースを搭載。クイックコースは5分間で、それ以外は15分間のコースとなる。本体はスライドで好みの角度に調整でき、起こした時のサイズはW477×D483×H500mm、倒した時のサイズはW477×D553×H445mm。重量は約12kg。