日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は5月9日、FAや車載用のセンサ・アプリケーション向けに、最大入力電圧65V、出力電流150mAのDC/DC同期整流降圧型コンバータの新製品を発表した。

今回発表されたのは産業用グレードの「LM5165」と車載グレードの「LM5165-Q1」の2品種。両製品は10.5μAと低い静止時電流によって、1mA~10mAの軽負荷電流時の変換効率が90パーセントと高く、常時通電のアプリケーションにおいて電池動作時間を延長する。また、3V~65Vと広い動作電圧範囲を提供することから、産業用センサやPLCなどのアプリケーションにおける過渡電圧に対応するとともに、12Vや24Vの鉛蓄電池や48Vのリチウムイオンなどの車載用バッテリーでの動作において、エンジンの始動、停止やロード・ダンプなど過酷な条件に対応することが可能。

さらに、2個の制御用MOSFETを集積したため、基板実装面積の縮小に貢献するほか、プログラマブル電流制限機能によりインダクタのサイズを縮小することができる。加えて、最大150℃の接合部温度での動作が規定されていることから、従来の製品より高い周囲温度での動作が可能となっている。なお、「LM5165-Q1」はAEC-Q100車載規格の認定を取得している。

「LM5165」および「LM5165-Q1」は現在量産出荷中で、パッケージは3×3mmの10ピンVSONで提供される。1000個受注時の参考単価は「LM5165」が1.35ドル、「LM5165-Q1」が1.58ドルとなっている。