徳島県で開催された「マチ★アソビvol.16」にて4日、劇場版『Fate/stay night Heaven's Feel』のステージイベントが実施され、ヒロイン・間桐桜役の下屋則子、ufotableの近藤光プロデューサー、アニプレックスの高橋ゆまプロデューサーが登場してトークを行った。

前日は荒天のため会場変更も行われた「マチ★アソビ」だったが、下屋が到着した2日目の朝からは抜けるような青空と、真夏のような日差しの晴天に恵まれた。会場となったのは新町川沿いの新町川東公園ステージで、客席を十重二十重に取り巻く大観衆は本作に対する期待と注目度を感じさせる。挙手でアンケートをとったところ、原作ゲームをプレイしたファンが客席のかなりを占めていた。

『Fate/stay night』の第三のルートともいえる『Heaven's Feel』は、アニメーション制作ufotableで、劇場版三部作になることが発表されている。ステージに登場した3人は、三部作完成にどれぐらいかかるのか、その間に下屋は「マチ★アソビ」に何回来ればいいのか、といった話題で盛り上がった。

劇場版『Fate/stay night Heaven's Feel』の制作は2014年に発表されたが、サプライズで発表されて下屋が言葉を詰まらせた時の感動は、彼女にとっても忘れられない経験だったとのこと。壇上の3人は三部作完走するまでは「マチ★アソビ」を訪れ続け、一緒に頑張っていく約束を交わしていた。

ステージでは高橋プロデューサーがメインビジュアルを紹介。下屋は、一見きれいな絵にも物語を予感させる要素が散りばめられていて、桜の一見可憐な容姿にも実は黒い一面が……といったように、"一見"をキーワードにメインビジュアルの感想を語った。桜の魅力については一言では言い尽くせない様子の下屋だったが、10年以上演じて桜にどれほど思い入れがあるか、どれだけ幸せになってほしいと思っているかを切々と伝えていた。

イベント中には『Fate/stay night』、そしてTYPE-MOONの熱狂的ファンである声優・島崎信長からのボイスメッセージも紹介された。島崎は『Heaven's Feel』が『Fate』シリーズの中でももっとも好きなエピソードであること、『Heaven's Feel』ならではの重たくひたひたと迫る世界観や、その中でこそ輝く光、桜の魅力について熱く語る。最後にはいかに桜が好きかをハイテンションで連呼するボイスメッセージまで披露された。

劇場版制作について聞かれた近藤プロデューサーによれば、同作の須藤友徳監督は熱狂的な間桐桜ファンで、制作のためのあらゆる資料から須藤監督の愛が伝わってくるとのこと。近藤プロデューサーは本作を、評価の高いアニメシリーズ『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』をさらに超えるものにしたいと意気込みを語っていた。

最後のあいさつで下屋は、いずれ来るアフレコを待ち望みながら、会場に集ったファンも原作ゲームに触れたりしながら楽しみに2017年を待ってほしいとコメントした。