『花より男子』『Good LUCK!!』『華麗なる一族』など、TBSのヒット作を生み出してきた瀬戸口克陽プロデューサーがドラマの世界に戻って来た。昨年6月に編成部からドラマ制作部に復帰した瀬戸口氏の4年ぶりの連続ドラマとなるのが、4月17日スタートの日曜劇場『99.9-刑事専門弁護士-』(毎週日曜21:00~)だ。

主演は、『花より男子』3作(映画含む)と『スマイル』を経て、今回で5度目のタッグとなる嵐の松本潤(32)。瀬戸口氏は、主人公が「松本さんのイメージとドンピシャだった」と迷わずオファーしたという。「30代になった松本さんと『花より男子』のような代表作と言えるものを作りたい」。そんな思いもあるという瀬戸口氏に、松本演じる主人公のキャラクター像や現場の様子、4年ぶりの連続ドラマにかける思いなどを聞いた。

――昨年6月に編成部からドラマ制作部に戻られましたが、久しぶりのドラマの世界はいかがですか?

瀬戸口克陽プロデューサー

やはりドラマを作るのは楽しいなと感じています。

――4年ぶりとなる連続ドラマを弁護士ものにした理由を教えてください。

TBSでは久しく弁護士ものがないなと思って調べてみたら、逮捕されて検察が取り調べ起訴し、裁判に移った場合、99.9%の確立で有罪になるという数字がかなり極端な数字だと思ったんです。これは日本の司法制度が優れているという見方がある一方で、逆にバイアスがかかっているという見方もあると知った時に、掘り下げていくとそこにドラマがあるのではないかと気付き、最初の段階から『99.9』を仮タイトルにしていました。その後、いろんな弁護士の方や検察の方に話を聞いて取材すればするほど、「へぇ!」と面白いと思うようになりましたね。

――主人公は、99.9%刑が確定してしまった案件でも、残された0.1%の事実を納得するまでとことん追求する型破りな若手弁護士・深山大翔。この人物を主人公として作り上げた狙いは?

どういう主人公がこのドラマとしてふさわしいか考えた時に、99.9%有罪と言われていると大概あれもこれも有罪と思ってしまいがちですが、そこをあえて0.1%にこだわる男が主人公にふさわしいんじゃないかと思い、主人公像を作っていきました。

――その主人公として松本潤さんを起用した理由は?

2005年にドラマ『花より男子』でご一緒してから今回で5作目になりますが、『花より男子』は大きな出会いだったと思っていますし、20代の彼の代表作だと思っています。30代になった彼とまた一緒に代表作と言えるような作品を作りたいというのがベースにあり、そして今回、"0.1%にこだわる男"ってだれだろうと考えた時に、「いた!」と(笑)。彼はすごく細かいところがあって、番宣一つとっても一個一個こだわって積み上げていく。そんなリアルな松本さんの姿が今回の主人公にドンピシャだったので、迷わずオファーしました。

――過去の瀬戸口さんのドラマを振り返ると、ジャニーズの方を起用されることが多いですよね。

結果的にそうですね(笑)。木村(拓哉)さんや堂本(剛)さんや、今回の松本さんもそうですが、複数やらせていただいた方もいて。キャスティングから入るというより、作品の企画を考えてからだれがいいのか決める方が圧倒的に多いので、結果論ではあるんですけどね。

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