ローデ・シュワルツ・ジャパンは3月30日、研究開発向けデジタル・オシロスコープの新製品「R&S RTO2000」を発売した。

同製品はマルチドメイン解析能力を搭載し、時間、周波数、プロトコル、ロジックの複合同時解析を複数のチャネルで高速に行うことが可能。特に、新たに搭載されたゾーン・トリガ機能では時間領域だけでなく、周波数領域においても画面上にゾーンを任意のかたちで最高8個まで描くことができる。これにより、時間軸でのメモリのリード/ライト信号の切り分け、EMI測定における間欠的な信号の捕捉などを簡単に行うことができるとしている。

さらに、最大2Gのサンプルメモリを搭載できるほか、標準で装備されているヒストリー機能は常にメモリ波形をバッファリングし続けるため、過去に補足した波形をいつでも観測することが可能。保存された全ての波形に対し、ズーム、測定、演算処理、スペクトラム処理などを後から行うことができる。

このほか、特徴的な性能として高分解能(HD)モードによる最高16ビットの電圧分解能を備え、微小信号の詳細解析が行えるだけでなく、光分解波形へのトリガによる捕捉も可能。加えて、1秒間に最高100万回の波形更新速度を実現した。

さらに、12.1インチの静電容量式タッチスクリーンによりピンチ・イン/アウトがサポートしたほか、LEDの発光色によるガイド付きのボタンやノブで、各種設定が簡単に行うことができるなど、ユーザーインターフェースの最適化により使い勝手を大幅に改善したとしている。

R&S RTO2000は600MHz、1GHz、2GHz、3GHz の各帯域に2および4チャネル・モデルを、4GHzモデルには4チャネル・モデルをラインアップ。さらに、ミックスド・シグナル機能も、全モデルにオプションで用意されている。本体価格(税抜き、測定項目によってはオプション追加が必要)は190.4万円で、同社は年間200台の販売を見込んでいる。

R&S RTO2000