インターコムは3月9日、業務ソフトと連携して見積書や注文書などのFAX送受信を自動化するシステムを従来のオンプレミスに加えてクラウド環境でも構築できるハイブリッドFAXサーバソフト「まいと~く Center Hybrid」を開発し、同月25日に販売を開始すると発表した。価格はSDU2回線版1年保守付きパックで63万5000円(税別)。

システム構成イメージ

新製品の特徴は、FAX機や複合機を使って紙でやり取りしているFAX送受信をペーパーレス化・電子化し、業務効率化とコスト削減を同時に実現する最大8回線対応のFAXサーバソフト。従来のオンプレミスでのシステム構築に加え、FAXサーバの構築には不向きであるIaaS上でのシステム構築に対応している。

また、FAXサーバと接続する通信ハードウェア(FAXモデム)だけを各拠点(オンプレミス)に設置でき、拠点ごとの電話番号をそのまま使用し、一拠点集中のFAX送受信に比べて通信コストの削減が可能だ。クライアント機能にWebクライアントを採用しており、パソコン1台1台にインストールする手間が省けるなど管理者、およびユーザーの導入負担を軽減できる。

さらに、ERPやOCRなどの業務ソフトと連携するための機能を標準搭載しており、業務ソフトが出力した帳票を指定された宛先へのFAX送信や取引先からFAX受信した帳票を業務ソフトへ電子ファイルで渡すなど業務ソフトと連携したFAX送受信を自動化できる。

一方、NTTは固定電話サービスの提供に使用している公衆交換電話網(PSTN=Public Switched Telephone Network)を2020年ごろから2025年ごろにかけてIP網へ移行することを発表している。移行後も基本的な音声サービス(FAXを含む)は設備や機器などの変更なしに利用が可能とされており、新製品も移行後に使用できるほか、IP電話での動作確認を行い、将来的には回線環境の選択肢を拡大していく予定だ。