警察庁は3月3日、平成27年中のインターネットバンキングに関する不正送金事犯の発生状況について発表した。これによると、被害件数は1,495件。被害額は約30億7,300万円となった。

平成27年中の不正送金事犯発生状況

被害総額は約30億7,300万円に

被害額は、昨年の約29億1,000万円から約1億6,300億円増加した。さらに実被害総額は、約26億4,600万円となり、昨年の約24億3,600万円から約2億1,000万円の増加となった。 一方、被害件数は昨年の1,876件から、381件減少した。

口座種別に被害状況をみたところ、個人は被害額が約16億700万円、実被害額が約14億4,700万円となった。金融機関の内訳は「都市銀行等」が約9億8,700万円で最多となった。次いで、「地方銀行」(約3億5,400万円)、「信金・信組」(約2億2,100万円)、「農協・労金」(約4,500万円)と続いた。

一方、法人では被害額が約14億6,600万円、実被害額が約11億9,900万円だった。金融機関の内訳をみると、「信金・信組」が約7億1,800万円で最多に。次いで「都市銀行等」(約4億5,900万円)、「地方銀行」(約2億4,600万円)、「農協・労金」(約4,300万円)という結果となった。

口座種別毎の被害状況

被害を受けた金融機関は223件となり、昨年の102件から121件増加した。内訳をみると、「信用金庫」が98件で最多に。次いで「地方銀行」が53件、「農業協同組合」(35件)、「都市銀行・ネット専業銀行・信託銀行・その他の銀行」(16件)が上位にあがった。

被害金融機関数の推移