サブカメラが大幅進化

カメラ機能を比較しよう。

機種名 Xperia Z4 Xperia Z5 Xperia X Performance
メインカメラ 2,070万画素 2,300万画素
サブカメラ 510万画素 1,300万画素

カメラ機能はXperiaがウリにしている特徴のひとつだ。映像素子を見ると、Z4はメイン2,070万画素、サブ510万画素、Z5はメイン2,300万画素、サブカメラ510万画素、X Performanceはメインカメラ2,300万画素、サブカメラは1,300万画素になった。セルフィー用のサブカメラの映像画素数がアップしたのは現代的な進化といえるだろう。というより、Xperiaのようなカメラ機能をウリにしたスマホが、500万画素のインカメラを搭載しているほうが不自然な気もするが。

Z5はZ4からの進化として、画質の劣化を抑えたデジタル5倍までのズームに対応。さらに、フォーカスの高速化も成し遂げた。今回のX Performanceでは、「先読みオートフォーカス」機能を搭載。被写体の動きを予測してより的確にピントが合うようにしている。

Xperiaらしくカメラ機能に自信を持つX Performance

バッテリー容量は微減

最後にバッテリー性能。

機種名 Xperia Z4 Xperia Z5 Xperia X Performance
バッテリー容量 2,930mAh 2,900mAh 2,700mAh

Z4は2,930mAh、Z5は2,900mAh、X Performanceのバッテリー容量は2,700mAhになる。なんと、バッテリー容量自体は減っているのだ。しかし、X Performanceのバッテリーは2日駆動するということで、Z5と変わっていない。消費電力の低下やパワーマネージメントの進化でカバーしているのだろう。

そして、さらに凄いのはバッテリー制御技術の進化によってバッテリーの寿命自体が従来機種Xperia Z2と比較して約2倍に伸びているということ。普通にスマホを使っていると、1年ぐらいでも劣化を感じ、2年も使うと明確に劣化するのが普通だ。そんなバッテリー寿命が約2倍に伸びたというのは素晴らしい。ちなみにこれは北米のQnovo社の技術だという。

結局その進化は?

正直、今回のX Performanceの進化は地味だ。カメラではフォーカス機能がかなり強化されているなど、前進している様子もあるが、ほかのMWC2016で発表されたスマホと比較するとアピールが弱い。英語のサイトを見ると、ソニーモバイルはX Performanceを“マスターピース”と呼んでいる。傑作とか代表作といった意味だが、基本的な機能を平行進化させた日常的なデバイスというような印象がある。新しいテクノロジーを投入して、人を驚かせるようなスマホではないが、そこには着実な進歩があるのだ。

X Performanceを「maserpiece」と紹介

ちなみに、Xシリーズと同時にXperiaと組み合わせて使う「Xperiaスマートプロジェクト」というアクセサリも複数発表された。たとえば、「Xperia Ear」はBluetoothで接続する耳につける製品で、音声コマンドでインターネット検索などを行える。ほかにもワイヤレス接続できてハンズフリーで使えるカメラ、プロジェクターなど、Xperiaを様々な用途で使える周辺機器が用意されている。

「Xperia Ear」装着イメージ

今後、Xperiaのスマホ自体はトラッドなものとして存在し、接続する多種多様なアクセサリによって、可能性を求めていくようになるのかもしれない。スマホの未来はコアシステムを形成していくのだろうか。X Performanceはそんなことを考えさせてくれるデバイスだ。