「いつも使っているiPhoneやiPad、ビジネスでも活用できたら」と思ったことはないだろうか。これらを使うことで「働き方を大きく変える」可能性が探れるかもしれない。アップルは2月16日、Apple Store 銀座にて、「App Spotlight:いつでもどこでも仕事ができるiOSデバイス活用法」と題したワークショップを実施した。

Apple Storeには、「ビジネスチーム」というApple製品を利用する企業のサポートや、導入検討している企業に対し、ビジネスブリーフィングや招待制のビジネスイベント、ワークショップなどを企画するチームがある。その取り組みの一環として、ビジネスの現場でよりApple製品を活用できるように、数あるアプリの中から、Apple Storeのオススメアプリを紹介する「App Spotlight」イベントを開催している。今回のワークショップは、米bigtincanの「bigtincan hub」にスポットライトを当てたものとなった。

米bigtincanのMarketing Specialist JapanManagerを務める竹之内渉氏

ワークショップは、米bigtincanのMarketing Specialist JapanManagerを務める竹之内渉氏のセッションから始まった。bigtincan hubは、業務に必要な機能を数多く搭載したビジネスアプリサービス。ドキュメント、画像、動画などの閲覧、作成、編集、共有やビデオチャットなどの利用をデバイス1つで完結させるため、外出の多い営業担当者やフィールドサービス担当者に適している。また世界17言語に対応し、グローバル規模で活用されているアプリなのだ。

bigtincan hubが最も大事にしているポイントとして、アプリのデザインが挙げられる。ビジネスで活用されるアプリは、機能を優先させることが多く、デザインが洗練されているものが少ない。そんな中、bigtincan hubは、画像を大きく表示し、シンプルながらも直感的なUIを実現。他社製品と比べ、コンテンツの認識性が高く、よりデバイスファーストなデザインとなっている。

近々リリースされる予定の最新版「Version 5」では、iTunesを彷彿とさせるUIに変更され、よりiOSらしく進化した。また、閲覧したコンテンツに関連したコンテンツをオススメするレコメンド機能や、見たファイルを一時的にアプリの裏側に貯められるDock機能など、さらに機能が充実している。竹之内氏は「アプリのUIが美しくなることで、毎日使うユーザーのモチベーションも変わるはず」と話す。

最新版「Version 5」

bigtincan hubは、ドキュメントなどをアップロードできるクラウドストレージ容量が無制限なので、アップロードするコンテンツを厳選することなく、好きなだけ保存できる点も大きな魅力だ。また、SharePointやboxなどの外部ストレージサービスにも連携可能なため、状況に応じた臨機応変の使い分けも可能だ。ちなみに、多くの資料をアップロードした結果、どの資料が重要なのか分からなくなることが考えられるが、各コンテンツに対し、自動的にレートを付ける機能を搭載することで、そうした不安をしなくて済むようになっている。例えば、多くのユーザーが使ったコンテンツや何度も使用されているコンテンツは、価値が高いコンテンツと見なされ、高レートの評価が付く。これにより、多数のコンテンツの中から、内容の濃い本当に使える資料だけを表示し、検索の手間を省くことができるのだ。

マーケティング予算の25%がコンテンツ作成費に使われる一方で、65%のコンテンツは利用されていない

1週間のうち13時間を資料作成や検索に割いているのに、65%の営業担当者が顧客へ送る資料を見つけられず、契約の機会を逃している

ある企業では、iPadとbigtincan hubを導入することで、業務が進化したという。具体的には、導入前は、営業担当者はいつも重くてかさばる紙資料を持ち歩く必要があり、膨大な資料から必要な情報を探すのにも手間と時間が掛かっていた。しかし、導入後は、持ち運びが容易で移動先でも編集や共有が行えるiPadと、多機能なbigtincan hubのみで業務が完結するようになった。さらに、プッシュ配信などで常に最新の情報を把握することも可能になり、以前より営業機会を逃しにくくなったとのこと。

タブレット1つで営業提案が完結してしまう

加えて、セキュリティに関する機能も充実している。例えば、特定のエリア内のみでしか、コンテンツにアクセスできず、エリアから出るとデバイスから削除する「アクセスエリア制限」や、デバイスの紛失時にも安心なコンテンツの遠隔削除など、数々の機能を備えている。また、iOSに内蔵されているセキュリティ機能やモバイルデバイス管理ツール(MDM)と併せて活用することで、より堅固なセキュリティを保つことが可能だ。

竹之内氏は、Apple製品とbigtincan hubをビジネスに導入する魅力は、いつでもどこでも、チームメンバーとリアルタイムに共同作業が行えることだという。さらに瞬時に起動し、長時間駆動するiPhone/iPadは、外出の多い営業担当には欠かせないものになることを強調していた。今回、使い慣れたiPhoneやiPadをビジネスでも活用することが、ビジネスチャンスを広げ、さらにパフォーマンスの向上にもつながることを感じた。Apple Storeでは、今回のようなビジネスイベントを定期的に開催しているので、iPadやiPhoneをビジネスで活用したい人は、ぜひ参加して、ビジネスがどう変化するのかをその身体で体感してみたらいかがだろうか。