u-blox(ユーブロックス)は2月16日、cmレベルの高精度な測位を実現する「NEO-M8P」GNSSレシーバー・モジュールを発表した。

「NEO-M8P」は、GPSとGLONASS衛星のナビゲーション・システムを利用したGNSS RTK(リアルタイム・キネマティック)モジュール。ローバー(移動局)である「NEO-M8P-0」が、通信リンクを介してベース・レシーバー(固定局)である「NEO-M8P-2」からのRTCM(海事サービスのための無線技術委員会)プロトコル補正データを受信することで、cmレベルの測位精度を実現する。

同製品では、RTKアルゴリズムをモジュール内に組み込むことで、12.2×16×2.4mmという小型サイズを実現したほか、消費電力を既存ソリューションの5分の1に抑えることに成功した。また、これによってモジュールのコスト低減と、使い勝手の向上を実現。さらに、同製品を使用することで外部のマイクロプロセッサ・システムのRTKソリューションを社内で開発するためのリソースと時間を費やす必要がなくなるため、研究開発の時間とコストを削減することが可能になるとしている。

同社は、無人車両や農業用機械などの市場でのニーズを見込んでおり、「無人偵察機などを含む、多くの市場やアプリケーションでセンチメートル・レベルの測位精度を必要とする装置の開発を計画している企業にとって、NEO-M8Pは手頃で扱いやすい製品となるでしょう。今日、ほとんどのソリューションは基板レベルの製品です。NEO-M8Pは、製品コストを大幅に低減しただけでなく、サイズと消費電力の点で競合製品をはるかに上回る性能を提供するため、お客様の既存の製品プラットフォームに容易に組み込むことができます。」とコメントしている。

同製品は現在サンプル出荷中で、量産出荷は2016年第3四半期を予定している。

「NEO-M8P」GNSSレシーバー・モジュールの仕組みを表した図。