経済産業省は2月8日、企業が情報漏えいを防ぐための対策例をまとめたPDF文書「秘密情報の保護ハンドブック ~企業価値向上に向けて~」を公開した。全140ページで、経済産業省のWebページより無料でダウンロードできる。

経済産業省による企業の情報漏えいに関する調査では、大企業の約40%、企業全体のおよそ15%が「自社の営業秘密の漏えいがあった若しくはそのおそれがあった」という回答を得ている。漏えいがないと回答した企業の中でも、3割は適切な漏えいの把握などを実施しておらず、実際の漏えいはさらに高いと推測している。

また、企業の秘密情報の管理についても十分ではないという。実際に営業秘密の漏えい防止策について、企業全体の約35%、中小企業の約40%が「取り組んでいない」と回答している(帝国データバンク調査)。

これらを受けて経済産業省は、秘密情報が不正競争防止法により営業秘密として法的保護を受けるために必要となる要件をまとめた「営業秘密管理指針」を2015年1月に策定した。

公開したハンドブックは、企業の情報漏えい対策を具体的な事例を交えて紹介するもの。企業の経営者、秘密情報を扱うすべての従業者に役立つように、事前の対策から、実際に情報漏えいが起きたときの対処方法などを紹介している。

ハンドブックの冒頭では、秘密情報の漏えいを未然に防ぐ方法を説明している。例えば、保有する情報をどのように洗い出してその情報をどのように評価するのか、秘密として保持する情報と、そうでない情報を分ける際の考え方などを紹介している。

また、従業者に対しては「秘密情報に近寄りにくくする」「秘密情報の持出しを困難にする 」「漏えいが見つかりやすい環境づくり」「秘密情報と思わなかったという事態を避ける」「社員のやる気を高める」といった方針を浸透させるべきと解説している。

ほかにも、他社から意図せず訴えられないための対策、もしも情報漏えいが発生した時の対応などを紹介している。