――年齢の話が出たところで、大槻さんも今年で50歳ということですが、50歳として改めて考えることはありますか?

大槻「これからの10年がいろんな意味で勝負になるだろうなって思います。リアルな話、50~60代で身体が動かなくなったり、亡くなったりする例ってたくさんあるじゃないですか。周りも自分もファンもスタッフも。だから、これからの10年を乗り越えて、還暦ロックを演奏したいんですよ。これからの10年、一日一日が、ひとつひとつのライブが、一枚一枚のアルバムが勝負になってくると思っています」

――還暦ロックにつなげるための勝負ですね

大槻「いい時代になったと思うんですよ。昔は、ロックなんて若いうちの病気みたいに思われていたのが、今では年をとった人がやって、さらにカッコよくなるのがロック、みたいな風潮というか、流れがあるじゃないですか。これから老いていく身としてはラッキーですよね。むしろ老けているからこそカッコいいだろうっていえる職種になったわけですよ。音楽の"ウインカー"がまさかそちらの方向に動くとは夢にも思わなかった。いつも"ハザード"がついていると思っていたのに(笑)」

――還暦ロックというお話ですが、大槻さんはさらにその先まで続けていきたいと思っていますか?

大槻「ぶっちゃけると、ハードロックはキツいかも(笑)」

――でも、80歳のハードロックとかカッコいいと思いますよ?

大槻「そうですね。この前、エンケン(遠藤賢司)さんと一緒にライブをしたんですけど、エンケンさんはもう70歳前なのに、リハーサルから全力なんですよ。普通しないですよ。もちろん本番も全力のフル。それを見たら、怠けたりできないなって。遠藤ミチロウさんもそうですけど、そういうのを見ていたら、いやもうやるしかないでしょう」

――昔は太く短くがロックのあり方みたいな感じでしたが、時代は変わってきていますね

大槻「正直、僕もどんどんキーが下がってきているんですよ。みんなも気を遣ってくれて、今回のアルバムではキーを下げてくれている。だけど、自分で言いますけど、ボーカリストとしての大槻ケンジは、ギャーっていう雄たけびだけじゃなく、意外と中音域が魅力だと思っているんですよ」

――ようやくそこがわかってもらえた

大槻「そうそう(笑)。ようやく俺のちがう良いところが発揮できるようになったんですよ。そういう新しい魅力をみんなが作ってくれたので、今回のアルバムは非常に気にいってます。本当にメンバーがすごいんです。ボクは詞を書いて歌っているだけなんで」

――それでは最後にファンの方へのメッセージをお願いします

大槻「"特撮"においては、ライブでお客さんを煽ることもありますが、むしろ音楽に自然に乗っていってほしい。それを我々も感じで、お互いにフィードバックしあって、盛り上がっていくライブができたらいいなと思っています。2月7日には、僕の50歳のライブ(「大槻ケンヂ 50th生誕祭!特撮」)があるんですけど、『ウインカー』の曲もけっこうやる予定なので、アルバムを聴き込んで遊びに来てくれるとうれしいです。よろしくお願いします」

――ありがとうございました

「ウインカー」(通常盤)のジャケットイメージ

"特撮"のニューアルバム「ウインカー」は2016年2月3日の発売。初回限定盤(CD+DVD)と通常盤(CDのみ)の2ラインナップで、価格は初回限定盤が3,241円(税込)、限定盤が2,778円(税込)。初回限定盤のDVDには、2015年特撮IVEダイジェストドキュメント映像が収録されている。

特撮 NEW ALBUM「ウインカー」ダイジェストトレーラー