米Amazon.comの「Dash Replenishment Service(DRS)」の提供が米国で始まった。対応するインターネット接続機器で、プリンターのトナーカートリッジや洗濯洗剤といった消耗品や日用品が少なくなってきたら自動的に注文する。

第一弾のDRS対応製品は、Brother USAの45モデル以上のプリンターだ。AmazonユーザーはBrotherのサイトで対応プリンターを登録し、補充するインクやトナーカートリッジを選択しておく。すると、交換が近づいてきたタイミングでAmazonから登録しておいた商品が送られてくる。

Brotherのプリンターに続いて、1月中にGmateのスマート血糖値計と、GEのスマートディスペンステクノロジ(自動的に洗剤を投入)を備えた洗濯機でもDRSを利用できるようになる。他にもDRSプログラムには、Whirlpool(洗濯機、乾燥機、食洗機)、Brita(浄水器)、GOJO(ソープ/殺菌ハンドジェル・ディスペンサー)、Samsung(プリンター)、Obe(ドッグフード入れ)、August Smart Lock(スマートロック)など、多くのデバイスメーカーが参加している。

Amazonは、日用品や消耗品を定期的に届けるサブスクライブ(定期おトク便)サービスを用意しているが、頻繁に使用した時に足りなくなったり、逆に使用していない時に余りが出ることがある。DRSならユーザーが配送頻度を管理することなく、必要な時に適量の補充が行われる。

「Dash Button」

Amazonは、米国で「Dash Button」というボタンを押すだけで日用品をAmazonに注文できる小型デバイスを昨年春から提供している。Dash ButtonはDRSのスタンドアローンソリューションであり、それをサードパーティの機器でも利用できるようにDash Replenishment Service APIを用意したのがDRSプログラムである。メーカーはシンプルなHTMLコンテナとREST APIコールを用いてDRSをサポートできる。そのためインターネットに接続するデバイスなら既存のデバイスを広くDRSに対応させることが可能で、また大手メーカーだけではなく、中小メーカーやホビイストでもプログラムに参加できる。