ヤマト運輸は1月15日、東京都・渋谷のヒカリエにて報道陣向け発表会を開催し、コミュニケーションアプリ「LINE」を活用することで、「お届け予定メッセージ」や「荷物の問い合わせ」など宅急便の利用がより便利になる機能の提供を1月19日より開始すると発表した。

(左)ヤマト運輸 代表取締役社長 長尾裕氏/(右)LINE 代表取締役社長 出澤剛氏

ヤマト運輸は、近年のスマートフォンの急激な普及で、生活者によるインターネットの利用がWebからアプリへ移行しており、特にコミュニケーションの手段がEメールからLINEやSNSへ変化していることを受け、今回の取り組みに至ったと説明。まずは、荷物を受け取る側の利便性向上に向け、お届け予定日時の事前通知や不在通知、荷物の問い合わせ、再配達の依頼などをLINEにて行うことができるサービスの提供を開始する。

ヤマト運輸 代表取締役社長 長尾裕氏は「荷物が動くということは、同時に情報も動くということ。今後、ご利用頂いている方に、情報をよりタイムリーに分かりやすく伝えていくことが重要になってくると思います」と話す。

同サービスでは、まず、LINEとクロネコメンバーズのクロネコIDを連携し、ヤマト運輸公式LINEアカウントのトーク画面を通じて「お届け予定メッセージ」や「ご不在連絡メッセージ」が配信される。加えてユーザーは、荷物問い合わせや再配達の依頼、料金・お届け日の検索も行うことができるほか、従来の"紙の不在通知"からだけなくLINEのメッセージ上で、お届け日時や場所を簡単に変更することができ、好きな時に好きな場所で受け取れるようになる。

「将来的には、スマートフォン上で、宅急便の配送から受け取りまで完結するようにしたいと考えています。もちろん、リアルの場でのFace to Faceのコミュニケーションは今後も大切にしていきますが、私たちのオペレーションを情報化しITを活用してユーザーに届けていくことで、さらに親しみやすく便利なサービスとして進化していきたい」(長尾氏)

今後の取り組みとしては、これまで手書きが当たり前であった宅急便の送り状を、LINEで簡単に作成できるようにするほか、作成した送り状をヤマト運輸の直営店やコンビニエンスストアの店頭端末、集荷にきたセールスドライバーが持つ端末などから印字できるようにし、ユーザーがストレスなく宅急便を利用できる環境を構築していく。