説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhoneが減産されるとなにか影響はありますか?』という質問に答えます。

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2015年末あたりから、iPhoneが減産されるという報道が続いていますが、Appleによる発表ではありません。とはいうものの、ウォール・ストリート・ジャーナルなどの大手紙は複数の情報筋からのリークを入手しており、Appleのみならずサプライヤー各社の株価も下落傾向にあることから、"火のない所に煙は立たぬ"ともいえそうです。

iPhone 6s/6s Plusの販売状況が反映された第1四半期決算(2015年10-12月期)は、1月下旬の発表が予定されています。発売直後は好調が伝えられていましたが、1年前の四半期決算と比べれば、前モデルのiPhone 6/6 Plusと比べてどうかがはっきりします。

iPhoneは、Appleの売上高の60パーセント以上を占める主力製品です。潤沢なキャッシュを保有するAppleのことですから、iPhone 6s/6s Plusの販売状況が見込みを下回ったとしてもいますぐ経営に影響することはないでしょうが、株主からの要求が厳しい米国企業ということもあり、減産とあわせて売上高減少を補う施策を検討している可能性は高そうです。4インチモデルの投入が噂されていますが、この状況に照らすと信ぴょう性が高まります。

iPhoneユーザへの影響ですが、まったくないとは言い切れません。もし、4インチモデルなど想定外の新機種が9月までに投入されるのであれば、「フルモデルチェンジの翌年にはsが付いたほぼ同じデザインの機能向上版が投入される」というパターンが崩れます。

逆に、次のモデルで挽回しようと新技術を前倒しで投入してくる可能性も考えられます。次のiPhone(iPhone 7?)をより魅力ある製品に仕上げれば、新規需要のみならず買い換え需要も喚起できることでしょう。iPhoneのモデル数が増えることより、こちらのほうが既存iPhoneユーザにとっては朗報かもしれません。

iPhone 6s/6s Plusにまつわる報道が影響してか、Appleの株価はさえない展開が続いており、第1四半期決算の発表が待たれます