いよいよ迎えた2016年。今回は年内の発売が噂されているニューモデルの中から5車種をピックアップして、それぞれの注目ポイントを紹介します。

東京モーターショーでも公開されたホンダ新型「NSX」。北米から発売される

ホンダ「NSX」いよいよ発売! まずは北米から

約4年前にコンセプトモデルが発表されて以来、各地で展示され、スーパーGTを戦い、昨年の東京モーターショーで量産モデルも公開されて、もうお腹いっぱい……という感じのホンダ「NSX」。2016年こそ発売されるはずです。最初に北米で販売される予定で、国内への導入はその後になりますが、それでも年内を見込んでいいでしょう。

北米価格は約15万ドルとされており、1ドル=120円として日本円に直すと約1,800万円! たしかに高価ですが、フェラーリ「458 イタリア」をターゲットに開発されてきたスーパースポーツカーであり、同等のパフォーマンスが大幅に安く手に入れられるという見方もできます。ちなみに「458 イタリア」の国内価格は約2,900万円。新開発の縦置きV6ツインターボエンジンに3モーターハイブリッドシステムを組み合わせた全輪駆動車の高いパフォーマンスに期待が集まります。

トヨタ「ソアラ」の血統が復活! レクサス「LC500」

「トヨタ『ソアラ』≒レクサス『SC』」の後継と目されるレクサス「LC500」が年内にも登場するのではないかとみられています。1981年に登場し、高級2ドアクーペとしてハイソカーブームを牽引した「ソアラ」。その3~4代目は、海外ではレクサス「SC」として好評を博しました。2005年、レクサスブランドが日本でスタートしてからは、国内でも「SC」として販売。2010年に生産終了となり、後継モデルの登場が期待されていました。

2012年には、プレミアムスポーツクーペ「LF-LC」がコンセプトカーとして発表され、これが次期「SC」にあたるのではないかと予想されてきましたが、どうやら「LC500」という名前で市販化されるようです。「500」ということで、エンジンは「RC F」などに搭載されている5リッターV8エンジンが採用される見込み。また、「LF-LC」がハイブリッド車として発表されたため、「LC500h」の設定もあるはずです。

レクサスの車名の「L」はフラッグシップモデルに付けられているもので、「LC」は最高級クーペとして君臨することになります。

日産「マーチ」スタイリッシュなデザインでモデルチェンジ!?

かつての日産「マーチ」は、初代と2代目がそれぞれ10年、3代目が8年にわたって生産されたロングセラーで、10年経ってもあまり古さを意識させないデザインもなかなかのものでした。しかし2010年にお目見えした現行型は、タイをはじめ海外で生産され、タイで先行発売された世界戦略車。円高で輸出産業が苦しんでいたご時世に、世界で勝負するにあたって、コスト意識が質感にまで反映されてしまいました。発表当時、内装やテールランプを見たときの落胆はいまも忘れられません……。

日産「マーチ」現行モデルは2010年に発売された

そう思っていたのは筆者だけではなかった!? 「マーチ」らしからぬ5年という短いサイクルでフルモデルチェンジされそうです。2015年のジュネーブモーターショーで発表されたコンパクトカーのコンセプトモデル「スウェイ」が市販化されるのではないかと見る向きが多いのですが、この「スウェイ」、デザインがんばってます、高級感あります!

軽自動車初のハイブリッド車誕生か? スズキ「ワゴンR」

背高のっぽなスタイリングで、「軽自動車=狭い」の概念を打ち破ったエポックメイキングな存在がスズキ「ワゴンR」です。長い間、軽自動車の年間新車販売台数で首位に君臨し続けましたが、現行モデルが発売された2012年以降、より全高の高いホンダ「N-BOX」、ダイハツ「タント」などにその座を明け渡しています。

「S-エネチャージ」を採用したスズキ「ワゴンR」「ワゴンR スティングレー」

2016年内に噂されるフルモデルチェンジでは、ついに軽自動車初のハイブリッドモデルがお披露目となりそう。現行モデルでも、ハイブリッドと同様にリチウムイオン電池を使ったシステム「S-エネチャージ」を採用してクラストップレベルの低燃費を実現しており、そのさらなる進化が注目されています。パイオニアとして、軽自動車の新たな地平を開き続ける「ワゴンR」。はたして販売台数の首位奪還はなるでしょうか?

スバル次期「インプレッサ」は2016年末発売とアナウンス

昨年の東京モーターショーで、スバルは「インプレッサ 5ドア コンセプト」を世界初公開しました。これは次期「インプレッサ」をイメージしたデザインコンセプトモデルとのこと。発売時期に関して、富士重工業代表取締役社長の吉永泰之氏はプレスブリーフィングの中で、2016年末の市場導入を予定していると言及しました。

東京モーターショーで公開されたスバル「インプレッサ 5ドア コンセプト」

東京モーターショーの後に開催されたロサンゼルスオートショーでも、次期「インプレッサ G4」のデザインスタディである「インプレッサ セダン コンセプト」がワールドプレミアとなりました。次期「インプレッサ」はスバルの新世代モデルの第1弾と位置づけられているとのことで、「インプレッサ」のみならず、スバル車の今後の方向性が見える1台として、期待できそうです。