Evernote CEOのクリス・オニール氏は2015年年末に、2015年の振り返りと2016年の目標に関するブログ記事を公開した。

「実り多き新しい一年に向けて」

今年も年末を迎えますが、この時期はいつも、気持ちを新たに次の一年について考える絶好の機会です。自分にとって一番大事なことを見つめ直し、新年の抱負を決めるタイミングが今なのではないでしょうか。Evernoteで働く私たちの場合は、たとえそれが大胆な目標であっても、ユーザのみなさんがそれぞれ掲げる新しい目標を達成するためにお手伝いすることを意味します。

おかげさまで、2015年もEvernoteにとって記念すべき出来事がたくさんありました。世界各国で多くの新しいEvernoteユーザーを迎えることができ、その中でもアルゼンチン、コロンビア、フィリピン、ウクライナ、ベトナムの5カ国が、既にユーザー数が100万人以上を超えているほか、23ヶ国の仲間入りを果たしました。また、ユーザーのみなさんがEvernoteを使用した時間もこれまでの最高値を記録しました。アプリの使用回数(セッション数)は20%以上増加し、より多くのノートが作成され、より多くのWebページがクリップ保存され、ノートの共有回数も90%増えています。

みなさんが今年Evernoteアプリで過ごした時間を合計すると、6億時間以上になります。600,000,000時間です。この数字を最初に見た時は、さすがに私たちも驚きました。時間が最も貴重な資源と言われることが多い今の世の中で、私たちの製品をこれだけ使っていただいていることに、心から感謝申し上げます。

嬉しいニュースはアプリの合計滞在時間や統計データの話だけではありません。それよりも遥かに有意義なのが、数多くの人が Evernote を利用してプロジェクトを完成させたり、事業を営んだり、レポートや論文を書き上げたり、世界を旅したりしたという事実です。

例えば、著名な小説家の Amy Stewart さんは新書「Girl Waits with Gun」の執筆にあたり、参考情報の収集を Evernote で行いました。ピアニスト・作曲家の Chad Lawson さんは、ベストセラーとなったアルバム「The Chopin Variations」を発表するまでの準備をEvernoteで進めました。他にも、タスク管理アプリ「Swipes」のCOOであるYana Vlatchkovaさん、ブラジルで結婚式情報を扱う人気サイト「Casando sem Grana」の創始者であるSammia Ferreiraさんなど、起業家の方にも毎日のプロジェクトにEvernoteをご利用いただいています。

私たちはこのようなストーリーを聞くと、常に製品機能を改善し、もっとユーザの役に立つ方法がないかを模索する何よりのモチベーションになります。Evernote では現在、ユーザ体験の質に大きく関わる基本機能を、すべてのプラットフォームで改良することに注力しています。例えば、ノートの編集機能を改善したり、情報の記録手段を増やしたり、外出時もノートをより素早く作成・閲覧可能にする、といったことです。

基本機能の改善もさることながら、ユーザのみなさんに「感動の瞬間」をより多くお届けしたいと考えています。Webから保存した料理レシピを、初めてスマートフォンで呼び出した時のこと。あるいは、検索した単語をEvernoteが写真の中から瞬時に見つけ出した時のこと。表示された関連ノートのおかげで、仕事の重複を未然に防ぎ、時間を大きく節約できた時のこと。2016 年は、そんな瞬間をより多くお届けします。

個人的な話しになりますが、私が Evernote に入社してから 5ヶ月が経ちました。その間に、私が何度も感心させられたことが 2 つあります。まず1つ目は、海外オフィスを含めた Evernote 社員のチームです。こんなに優秀で、仕事熱心で、一緒にいるのが楽しいチームと共に働けるのは初めてです。彼らのおかげで、毎日の出勤が楽しみになります。そしてもう1つは、熱心なEvernoteユーザーのみなさんです。私自身も、東京や北京、メキシコ、サンフランシスコでのイベントを通じて、多くのユーザの方にお会いする機会に恵まれました。みなさんは Evernote のことに本当に詳しくて、気に入っている機能やそうでないことに対して熱心に話してくれます。みなさんに聞かせていただいたすべての意見に感謝すると同時に、より一層努力しなければという気持ちになります。

2016 年に向けて、私たちは大きな目標を設定しました。6億時間という数字も素晴らしい成果でしたが、それを倍増させて10億時間以上を目指したいと思います。つまり、アイディアの記録からプロジェクトの進行、その他色々な場面や仕事で、Evernoteを10億時間分お使いいただくということです。これがEvernoteの新年の目標です。

みなさん自身の目標を達成するために、Evernoteはどのような場面・方法で役立つのでしょうか?ぜひお話をお聞かせください。たくさんのストーリーを聞けるのを楽しみにしております。 2016年もよろしくお願い申し上げます。