角度調節が可能で使いやすくなったプロジェクター

さて、「YOGA Tab 3 Pro 10」が持つ最大の特徴といえば、冒頭に書いた通り、本体にプロジェクタを備えている点だ。実は前モデルの「YOGA Tablet 2 Pro」でもプロジェクターを搭載していたのだが、円筒部の側面に投光部が配置されていたため、角度調節が困難で使いづらいものだった。「YOGA Tab 3 Pro 10」では、スタンドの動きに合わせて角度の調節が可能となった。

前は円筒部の側面に投光部があった

「YOGA Tab 3 Pro 10」では投光部がここに移った。スタンドの動きに合わせて角度調節できる

本体の電源スイッチはこのスタンド部分の左側なのだが、逆の右側にプロジェクターのスイッチがある。プロジェクターのスイッチを入れると、起動確認画面が表示され、これをタップすることでプロジェクターが起動する。また、プロジェクターボタンを長押しすると、プロジェクター機能をオフにできる。

本体の電源ボタン

プロジェクターの起動スイッチ

ちなみにスタンドのロックボタンを押して、スタンドを開かないと、プロジェクターはオンにならない。もっとも、スタンドを開かないと、プロジェクターとして普通の角度で置いて使えないので問題ない。

プロジェクタの起動確認画面

プロジェクターを使う場合、スタンドで少し浮かせた状態(チルトモード)で使うのが一般的だろうが、スタンドの角度を調節して真上に投影したりといったことも可能だ。

プロジェクタを使いやすいチルトモード

プロジェクターを起動するとフォーカス機能が自動的に表示される。これはタッチでダイヤルを回転させ、フォーカスを合わせることができる。このダイアログは他の場所をタップすることで閉じることができる。また、プロジェクターを使っているときに、プロジェクターボタンを押すことで再度表示できる。

使いやすいフォーカス機能を備える

台形補正で映像を補正

「YOGA Tab 3 Pro 10」のプロジェクターは、水平ではなく、斜め上に向かって映像を投影することが基本的な使い方だが、そうすると角度がつくために映像が正方形じゃなくて台形になってしまうと思った人も多いことだろう。これに対して、台形補正機能によって、自動的にある程度の角度まで映像を正方形に補正してくれる。

比較的寝せて投影しているところ。周囲が明るいがそれなりにクリアに映る

これはスマホのアプリで斜めにドキュメントを撮影しても正方形に補正してくれるのと同じようなものだと思えばいい。投影面までの距離が近い場合に、斜めにして距離を稼いで画面を大きくするというメリットもあるが、映像はボケるので使う際は注意しておきたい。

角度をつけてみたが、ある程度、台形補正で補正してくれている。画面はやや大きくなっているが、そのかわりやや映像がボケる

これは角度をつけすぎて、補正しきれずに映像が台形になっている