2015年もあとわずか。年末までにやらなければいけないことが山積みという人も多いでしょう。そうしたバタバタしたなかで忘れてはいけないことのあれこれをまとめました。ほかにもいろいろとあるでしょうが、気づきの一助となれば幸いです。

申請もれ、使い忘れに気を付けて!

年内やり残しがなく、すっきりと新年を迎えたいものです。仕事であれば、タスクリストなどをつくり、確実に年内に済ませるもの、来年でもいいものなどの振り分けをしていることでしょう。しかし、ことプライベートになると、自分の頭の中だけで整理しがち。申請もれ、使い忘れで損をしないように、マネー関連の12月期限のものについて、紹介しておきます。

プレミアム付き商品券(地域振興券)

全国の地方自治体で発行されたプレミアム付き商品券。名称は自治体によって異なりますが、1万円で1万2000円分などプレミアムがついたお得な商品券です。交換はしたものの、まだ財布に残っている人も多いのではないでしょうか?

使用期限は各自治体によって異なり、12月31日までとするところが多いようですが、中には12月15日までなど使用期限が早く訪れる自治体もありますので、再度使用期限を確認しましょう。せっかくプレミアム付きで交換したのに、使用期限が過ぎれば、タダの紙切れです。早目に使い切ってしまうほうがお得です。

臨時福祉給付金、子育て世帯臨時特例給付金

昨年4月の消費増税にともなって制度化された「ふたつの給付金」。

「臨時福祉給付金」は、低所得者に対する臨時的な措置で、平成27年度分の市町村民税(均等割)が非課税の人が対象です。1人につき6000円が支給されます。対象者には申請書が送付されており、すでに申請済の人は、指定した金融機関への振り込みが始まっています。申請期限は、市区町村によって異なり、来年の1月末、2月末とするところもありますが、12月中旬、12月末とするところもありますので、まだ申請をしていない人は早めの手続きをしましょう。

同じように「子育て世帯臨時特例給付金」も消費増税に対応する臨時的な措置。平成27年6月分の児童手当を受給する人が対象で、児童1人につき3000円です。こちらは所得制限などの上限がありますので、該当するかどうかは、各市町村役場に問い合わせをしましょう。

2つの給付金の申請締め切りは、こちらからも確認できます。

臨時福祉給付金、子育て世帯臨時特例給付金

NISAの枠

2014年からはじまった少額投資非課税制度、NISA(ニーサ)。年間の非課税枠は100万円(来年2016年から120万円になります)で、運用中の配当金、分配金が非課税で、売却した際の利益も非課税になるというもの。

ただし、1年で使える非課税枠が残っていても翌年に繰り越すことはできません。もしも、NISA口座を開設するだけして、そのままにしている人は、今年の非課税枠が使えるのは12月25日(金)までとなるので、年末にゆっくり投資先を検討するという余裕はありません。ただし、投資したい銘柄がない、他の目的の貯蓄が優先、という人は無理に非課税枠を使い切る必要はありません。慌てて投資をするのは避けましょう。まだ口座を開設していない人も焦ることはありません。口座開設は2023年まで可能です。

12月の株主優待

株主優待の銘柄に投資をするなら、株主の権利が確定する日に注意しましょう。12月の権利付き最終日は12月25日(金)。この日までに売買が成立していないといけません。株主の権利落ち日は28日。これ以降に売却しても、株主の権利は残ります。12月は年末のあわただしい時期になりますので、気になっている株主優待銘柄がある人は、早目のチェックをお忘れなく。

12月の株主優待は、投資家に人気の銘柄が揃っています。カゴメ、日本マクドナルドホールディングス、すかいらーく、ジョイフルなど投資金額もお手頃で、使い勝手のいい優待内容が人気を得ています。ただ、こうした人気の銘柄は、権利付き最終日に向けて、株価が上がる傾向もありますので、高値掴みをしないように、前もって株価チャートなどでチェックしておくようにしましょう。

(※文中の銘柄は、売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。)

<著者プロフィール>

伊藤加奈子

マネーエディター&ライター。法政大学卒。1987年リクルート(現リクルートホールディングス)入社。不動産・住宅系雑誌の編集を経て、マネー誌『あるじゃん』副編集長、『あるじゃんMOOK』編集長を歴任。2003年独立後、ライフスタイル誌の創刊、マネー誌の編集アドバイザーとして活動。2013年沖縄移住を機にWEBメディアを中心にマネー記事の執筆活動をメインに行う。2級FP技能士。