東京都・渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムは、ロセッティ、ミレイ、ハントら、ラファエル前派及びその継承者たちの油彩・水彩などを展示する「リバプール国立美術館所蔵 英国の夢 ラファエル前派展」を開催する。会期は12月22日~2016年3月6日(1月1日・1月25日は休館)。開場時間は10:00~19:00(1月2日以外の金・土は21:00まで)。観覧料は一般1,500円、大学・高校生1,000円、中学・小学生700円。

ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス《デカメロン》1916年 油彩・カンヴァス (c)Courtesy National Museums Liverpool, Lady Lever Art Gallery

アルバート・ジョゼフ・ムーア《夏の夜》1890年に最初の出品 油彩・カンヴァス (c)Courtesy National Museums Liverpool, Walker Art Gallery

同展は、リバプール国立美術館の所蔵品から、ラファエル前派及びその継承者たちの油彩・水彩など65点を紹介し、近代における英国美術の英国らしさを「英国の夢」をキーワードに浮き彫りにするもの。リバプール国立美術館は、リバプール市内及び近郊の3美術館などの総称で、ロセッティ、ミレイ、ハントらが19世紀中頃に結成したラファエル前派の傑作を有する美術館。今までまとめて紹介されることのなかったリバプール国立美術館の傑作を、日本で観る事のできる貴重な機会となる。

エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ《スポンサ・デ・リバノ(レバノンの花嫁)》1891年 水彩、グワッシュ・紙 (c)Courtesy National Museums Liverpool, Walker Art Gallery

フレデリック・レイトン《ペルセウスとアンドロメダ》1891年 油彩・カンヴァス (c)Courtesy National Museums Liverpool, Walker Art Gallery

エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ《フラジオレットを吹く天使》1878年 水彩、グワッシュ、金彩・紙 (c)Courtesy National Museums Liverpool, Walker Art Gallery

展示されるのは、ロセッティ、ミレイ、ハントら初期メンバーの作品だけでなく、彼らの精神を引き継いだ継承者たちの作品も紹介され、中世の伝説や聖書、神話の物語をテーマに描かれたロマンティックで物語性のある世界観を感じることができる展示となっている。また、これまで門外不出とされてきた、エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズの高さ3mを超える大作《スポンサ・デ・リバノ(レバノンの花嫁)》や、フレデリック・レイトンの《ペルセウスとアンドロメダ》などが公開される。

そのほか、関連企画として、最高に美しい花を追求する造花工藝作家の岡田歩が、展覧会をイメージして制作したコサージュが全て一点もので販売されたり、同展に出品されている作品をイメージしたウィンドウディスプレイをBunkamura1Fのエルベシャトラン店舗にて展開するなど、コラボレーション企画が開催されている。また、ラファエル前派の絵画のような美しく鮮やかな色彩の花を使って、アレンジメントを制作するフラワーレッスも開催される。開催は2016年2月予定。詳細は同展Webページにて。