伊勢丹やLoFTで販売

スタイリッシュなケースを多数手がけてきた会社らしいコンセプトで開発された「NuAns NEO」は、ハードウェアスペックだけ見ても十分魅力的である。ただ、そこには一抹の不安を拭い切れない。例えば次期モデルの開発姿勢だ。星川氏は「NuAns NEOは一から設計開発しているため、零細企業に類する我が社としては余裕がない。だが、今回できなかったアイディアを実現したいという考えはある」と強調した。また、多くのユーザーが知ってのとおりデバイスは技術的な蓄積が重要ながらも、その経験を同社は供えていない。ユーザーサポートも専用のサポートセンターを開設して、操作や設定、修理の受付を行うというが、自社ではなく他社と契約して提供するという。

販売も一般的な家電量販店ではなく、三越伊勢丹やLoFTといったスタイリッシュなアイテムを広く扱う店舗を選択した。この点は「NuAns NEO」がブランドコンセプトの1つである"ライススタイルを変える製品"だからだろう。

販売チャンネルはデザイン系アイテムを販売するショップに加えてAmazon.co.jpが並ぶ

このように、ほかのWindows Phoneとは一線を画す「NuAns NEO」だが、筆者はこれまで見てきたなかで、もっとも惹かれるデバイスであることは確かである。前述した不安要素を取り除くことはできないが、「欲しい人たちが欲しい機能を集めて作り出した端末」という、"ある種の熱"を持ったデバイスのように感じた。他人とは違うWindows Phoneを手にしたいと考えるユーザーにとって魅力的な選択肢となるだろう。