第一興商とNTTは11月25日、第一興商が展開する生活総合機能改善機器「DKエルダーシステム」とNTTの研究所が研究開発を進めるインタラクション技術などを活用した「コミュニケーションロボット」の連携により、高齢者のカラオケや介護予防の取り組みを支援する実証実験を行うと発表した。

両社は今年7月より、介護予防などの高齢者向けサービス分野、カラオケなどのエンターテイメント分野において共同検討を行っており、その第1弾として、今年12月に小型インテリジェントマイクを採用した「デンモクiDS2」を発売する予定。

共同検討の第2弾として、介護施設や自治体の公民館における新たなサービスの実用性ならび有効性の検証を目的として、今回の実証実験を行う。

実証実験の概要は、介護施設や公民館で行われる「DKエルダーシステム」を利用した音楽健康セッションにおいて、「コミュニケーションロボット」がセンサー検出や音声対話によってユーザーの状況に適した選曲を支援したり、参加者やスタッフとコミュニケーションを図ったりすることで、音楽健康セッションをより楽しく充実させ、介護予防につながるよう支援を行うというもの。

NTTが研究開発を進める「R-env:連舞」によって、簡単に、ロボットやカラオケ機器、モニター、デジタルカメラ、バイタルセンサーなどを連携でき、対話内容や選曲方法のシナリオを、レクリエーションの目的や利用者の要介護度等に応じて、介護施設等のスタッフが自由に追加・修正できることを目指す。

「DKエルダーシステム」と「コミュニケーションロボット」の連携による実証実験の概要

今後、実証実験で得られた技術的な課題を基に、実用化に向けて研究開発を進めるとともに、2016年度中に新たなサービスの提供を目指し、ビジネス化に向けた検討を進める。