上司に仕事を頼まれ、断りきれなくてまた残業、行きたくない飲み会なのにメンバーに入っていた――。生活する中の「イエス」「ノー」を言うべき場面で、ノーと言えない人は少なくないのではないだろうか。

だが、ちょっと考えてみてほしい。ノーと言えないがために、仕事や気乗りのしない飲み会が増えているのではない。断れないということは、自分の意志で人生を生きていないということなのだ。

そのように言われて思い当たる人は、"トレーニング"で改善できるはず。The Museの記事「簡単にノーというための7つの方法(原題:7 Tactics That'll Make Saying No Easier Than Ever)」が役に立つだろう。

そもそも「ノー」と言えない理由はどこにあるのだろうか。「断った後で相手に悪いと考えてしまう」「相手の反応が怖くて言えない」などなど、いずれにせよ、「イエス」と言って良い思いをしていないのであれば、「ノー」と断言すべきだったのかもしれない。もし、前者を理由に挙げるのであれば、「ノーは必ず相手を否定しているわけではない」という認識が必要だ。後者の場合には"自分を大切にする意識"をもっと高めるべきかもしれない。

ではトレーニング方法をみてみよう。

ノーと伝える

言い訳を考えたり、後伸ばしにするのではなく、まずは「ノー」と言ってみよう。「できません」「いけません」と、一言では誤解されてしまいそうであれば、簡単な言い訳を考えよう。

「急ぎの仕事があるので、できません」「最近家でゆっくり過ごしていないから、早く帰りたいんだ。飲み会はパスするよ」程度で良いのだ。説明が短いほど、相手に突っ込みの余地を与えないはず。

丁寧に、かつ主導権を握る

「すみません。今すぐにはできませんが、できるようになったら連絡します」

この言い方は丁寧で、なおかつあなたを優位なポジションに導いてくれる。あなたは自分の準備ができた時に言えばいいのだから、プレッシャーがなくて済む。

相手のやり方を見る

ノーと言えなかった場合、相手の話の持っていき方が上手だったということはないだろうか?

たとえば「火曜日、金曜日、どっちがいい?」という聞き方は、ノーのオプションがない。ここは相手の問いかけにそのまま反応するのではなく、冷静に分析してみよう。すると「断れなくて、気が付いたら……」という状況が減るかもしれない。

境界線を引く

われわれ日本人が一番苦手としているのがこの部分だろう。気乗りしないことをする必要があるのか、改めて考えてみよう。これは、仕事や付き合い、プライベートなど、シチュエーションを問わずにすべての物事を対象に考えてみよう。

相手や作業内容、飲み会も含めて「価値があるのか」「納得して時間を割くことができるのか」などを吟味して、"嫌々やってている"という自覚があるのであれば、境界線を引くように心がけよう。

反復する

仕事で役に立つのがこの方法だ。「X、Y、Zを2週間でやってくれ」と上司に言われたとする。「X、Y、Zを手伝いたいところですが、2週間ではできません。優先順位をつけるならどうなりますか?」と言ってみてはどうだろう。

相手にしてみれば、あなたが拒絶している感じは抱かないはずだ。あなたは自分を主張しつつ、相手の要望にも答えることができる。そのあと、条件が合わなくて断ることになっても、お互い納得できるのではないか。

わがままに

自分のやりたいことや、やらなければならないことを優先させよう。そう、ある意味"わがまま"になる必要があるのだ。