女優の永作博美、土屋太鳳、鈴木京香が、フジテレビ系で来年1月4日(21:00~23:24)に放送されるオムニバスドラマ『女性作家ミステリーズ 美しき三つの嘘』で、それぞれ主演を務めることが25日、明らかになった。

三浦しをん原作「炎」に出演する土屋太鳳(左)と門脇麦

このドラマは、湊かなえ、三浦しをん、角田光代という3人の女性作家の短編小説を映像化するもの。現代を生きる女性たちが抱える"秘密"と"ウソ"にまつわる作品を選定した。

第1話は、湊かなえの「ムーンストーン」。永作博美演じる市議会議員の妻である主人公が、夫の県議選落選をきっかけに、DVを受けるようになるが、その暴力から娘を守ろうと抵抗したはずみで、夫を殺してしまう。逮捕され、取り調べを受ける長作のもとに、ある女性(檀れい)が現れ、驚きの展開が待ち受ける。

永作は、この作品について「映像で表現することが難しいのではないかと思っていた」というが、自信を持っているという深川栄洋監督とともに「"新しい表現"をお見せできるよう頑張りたいと思っています」と意気込む。永作、檀のほか、取り調べの刑事役の村上淳、DV夫役の滝藤賢一、夫の弁護士役の柄本明が脇を固める。

第2話は、三浦しをんの「炎」。土屋太鳳演じる高校生・香川亜利沙は、いつも憧れの先輩・立木尚吾(村上虹郎)の姿を追っていたが、立木がある日突然、焼身自殺する。亜利沙は、立木の元彼女・楢崎初音(門脇麦)とともに、その原因を探っていく。

土屋は、NHKの朝ドラ『まれ』以来の共演となる門脇に「どうしたら、こんな表情ができて、こんな感情が出せるんだろう」と尊敬のまなざし。今作では2人の友情も描かれるが、「男性同士の友情とは違って、複雑な"ブラックホール"のような感じだと思います」と女同士の難しさを語っている。

そして第3話は、角田光代原作「平凡」。鈴木京香演じる宮本紀美子は、退屈な毎日から脱却するため、テレビで活躍する同級生・榎本春花(寺島しのぶ)と連絡をとって20年ぶりに再会。しかし、春花は突然「わたし、人を殺したかも」とつぶやく。

鈴木は、初共演の寺島に「"春ちゃん"のイメージ通りで、台本で描かれているように快活で活発、そして才能あふれる女性ですので、ご一緒していてとても楽しいです」と印象を述べ、女性友達の久しぶりの再会というシーンは「女性特有の心情が丁寧に描かれていると思います」と見どころを紹介。鈴木、寺島のほか、2人の高校時代の教育実習生・宮本を染谷将太、紀美子の夫を寺脇康文が演じる。

なお、3作それぞれに、三浦友和が刑事役として出演し、一連のドラマとして見せる演出も。編成企画のフジテレビ・太田大氏は「新春のスペシャル番組が一段落した頃に、大人の方々に震えるような衝撃を味わっていただきたく思っています」と狙いを語っている。

「平凡」に出演する鈴木京香(奥)と寺島しのぶ

3話それぞれに出演する三浦友和(「平凡」より)