ON Semiconductorの日本法人であるオン・セミコンダクターは10月26日、次世代補聴器向けパワー・マネージメントIC(PMIC)「HPM10」および無線対応オーディオ・プロセッサ「Ezairo 7150 SL」を発表した。

同社のEzairo 7100オープン・プログラマブル24ビット・ミクスドシグナルDSPプラットフォームをベースとして開発されたEzairo 7150 SLは、同社独自のデジタル信号処理(DSP)技術を使用することで、補聴器および人工内耳に向けマルチプロトコル動作を提供し、Bluetooth Low Energy(BLE)をはじめとする2.4GHz帯域のアプリケーションに最適化されている。また、機器のファームウェアおよび重要なパラメータを保存するために低電力の2MBシリアルCMOS EEPROMであるEA2Mも組み込まれているという。

また、Ezairo 7150 SLベースの製品開発の効率化などを可能とする耳かけ型(BTE)補聴器の完全なリファレンスマニュアルも用意。高度な無線機能を可能にするソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアが含まれているため、補聴器の開発者は、BLE(CoBLE)機能を利用して、スマートフォンから一連のパラメータをコントロールしたり、補聴器を置き忘れてもすぐに発見できる「Find Me」機能などを活用することができる。

一方のHPM10は、補聴器 および人工内耳の充電可能バッテリー向けPMICで、充電可能な化学物質はAgZnおよびリチウムイオン(Li-ion)としているほか、空気亜鉛電池(Zn-Air)およびニッケル・水素充電池(Ni-Mh)については、使用可能とはしているものの、充電は不可としている。

また、同製品の組込式充電器通信インタフェース(CCIF)は、充電中に補聴器の充電器へ、電圧レベル、電流レベル、温度、さまざまな種類のバッテリーの故障を含め、バッテリー関連のパラメータを送信可能であり、バッテリーのサイズや種類を示すさまざまな充電パラメータは、オンチップOTPメモリに保存できる仕様となっている。

Ezairo 7150 SLのパッケージイメージ