10月はクラッシュの月?

日本株式市場は、今年8月の中国ショックや米国の利上げを巡る思惑等から株価の変動が大きい状況が続いています。

世界の株式市場で多く見られる傾向として、10月は株価が安くなる傾向があるようです。

1929年の暗黒の木曜日、1987年のブラックマンデー、2008年のリーマン・ショック後の世界的な株安など、金融危機等で株価が急落した時期はいずれも10月でした。

半年後に驚く? ハロウィン効果

一方、株式相場のアノマリー(理論的に説明がつかないがよくみられる傾向・経験則)に、10月に株式を買って翌年の4月に売却をすれば最も効果的にリターンをあげられる、というものがあります。

10月31日には、近年日本でも根付いてきた、秋の収穫を祝い悪霊を追い出すキリスト教のお祭り、「ハロウィン」がありますが、この名にちなんで上記のアノマリーは「ハロウィン効果」とも呼ばれています。

日本株式でも過去10年間の株価の傾向を見ると、10月末に購入してその半年後の翌年4月末に売却した場合、他の月に購入し、その半年後に売却した場合よりも良好なパフォーマンスがあげられる傾向にありました。

幽霊と相場は淋しい方に出る?

相場の方向は、多くの人の思惑と逆に向かう傾向があり、まるで人気のないところに現れる幽霊に似ているという喩えとして「幽霊と相場は淋しい方に出る」という相場格言もあります。

今年10月初めより反発基調となっている日本株式。今後どのような展開になるのか注目されていますが、それ以外にも、思いがけない資産が上昇するかもしれません。

今月末のハロウィンを当日だけのお祭りとして楽しむだけでなく、半年後を見据えた一大イベントとして考えてみるのもいかがでしょうか。

●ピクテ投信投資顧問が提供する、「ボンジュール」からの転載です。