期待通り?期待外れ? 2014年ドラフト1位ルーキー通信簿【広尾晃の「ネタ…

潜在能力の高さを見せた高橋光成
 2015年ドラフト会議が22日に迫った。有望なアマチュア選手はそろそろ期待と不安に胸を膨らませているはずだ。
 1年前に、同じような気持ちでドラフト指名を待った選手たち、中でもドラフト1位で入団した選手たちは1年後、どのような実績を残したのだろうか。

 パリーグから見ていこう。1軍と2軍の成績を併記する。




 ソフトバンクの松本裕樹は最速150km/hの剛腕投手として甲子園でも活躍したが、ひじの故障のため、プロ入り後試合に出ていない。まだ19歳。可能性は十分にあるが、来季以降、松本はソフトバンクの分厚いファームの競争を勝ち抜かなければならない。

 オリックスの左腕、山崎福也は開幕一軍に名を連ねたが、何度も一軍と二軍を往復。6月5日にプロ入り初勝利を挙げるものの安定しなかった。しかし最終登板となった9月27日の日本ハム戦では負け投手になったものの、来季につなぐ7回1失点の好投を見せた。

 4球団の指名が重複した有原航平は、二軍で段違いの成績を残し、5月15日に一軍昇格。好不調の波が激しく打ち込まれる場面も見られたが、球威あるストレートは魅力的だ。9月5日のオリックス戦で初完封。結果的には8勝をマークし、新人王の可能性を残している。来季以降は大谷同様に先発陣の中心選手へ成長していくだろう。

 高卒の高橋光成は、二軍での先発経験を経て8月2日に一軍昇格。初登板こそ3回でKOされたが、以後1完封を含む5連勝。後半戦は先発ローテーションの一角を担った。マウンド度胸の良さが光った。今季限りで西口が引退し、次世代のエース候補として可能性あふれる投球を見せてくれた。

 甲子園を沸かせた高卒の安楽智大は、ほぼ1シーズン二軍で経験を積み、シーズン最終盤の10月5日に一軍に昇格。ソフトバンクを相手に6回無失点の快投を見せた。本人は「今年中に一軍で1勝」を目指していたが、1度のチャンスをものにした。来季は松井・安楽が先発陣をけん引することになるのか、注目だ。

 内野手の中村奨吾は開幕から一軍に登録され、シーズンを通して試合に出続けた。内野、外野の4ポジションをこなし、打順も1、2、6、7、8、9番と目まぐるしく変わった。5本塁打、得点圏打率.172など、打撃に課題を残したが井口資仁、FA行使が予想される今江敏晃などベテラン野手の後継候補の一人だ。






ドラ1ルーキーの中で突出した活躍を見せた山崎
 セリーグ




 ヤクルトの竹下真吾は安楽智大の外れ1位。即戦力左腕として期待されたが、二軍で18回2/3を投げて19失点と結果を残せず。四球が三振の倍以上で制球力に課題を残した。

 有原航平、山崎康晃の外れ外れ1位の阪神、横山雄哉も本格左腕として期待された。二軍では好成績を残したが、5月21日昇格した1軍では初先発で7回1失点と好投したものの、以後は3試合6回1/3で9失点と乱調。そのまま二軍に降格。金本新体制で迎える来季、どう化けるか。

 中日の野村亮介は救援投手として期待された。6月25日の一軍初登板で1回4被安打3失点、以後2試合は自責点はなかったが被安打、四球ともに多く、二軍での再調整となった。

 DeNAの山崎康晃はオープン戦での快投が認められ開幕一軍。故障をした抑えの三上朋也に代わってクローザーとしてシーズンを投げぬいた。37セーブは新人最多記録。プレミア12にも選出されているが、シーズン終盤には登板過多の心配もあった。

 巨人の岡本和真は、大田泰示以来の高卒ドラフト1位野手。8月27日に一軍に昇格し、9月5日のDeNA戦でプロ入り初安打が2ラン本塁打という派手なデビューを果たす。新陳代謝が進む巨人の野手陣にあって、その一角をうかがう一人に名乗りを上げた。未来の主砲候補として期待は膨らむ。守備力をどこまで向上させられるかが、2年目飛躍のポイントになりそうだ。

 有原航平の外れ1位だった広島の野間峻祥は、途中出場含め開幕から一軍に定着した。主に右翼を守り、1、2、6、7番を打った。俊足、左打ちながら左投手に強い特性を活かし、外野手では全試合出場した丸佳浩に次ぐ127試合に出場した。

 勝負の世界の厳しさ、同じドラ1でも、1年でその境遇は大きく変わる。2015年ドラフト会議で指名されるドラフト1位の選手達は来季、どのようなシーズンを送ることになるのだろうか。