パナソニックは10月14日、報道関係者向けに「パナソニック冷蔵庫 保存方法による比較試食会」を開催した。テーマは、同社冷蔵庫の一部に搭載されている「微凍結パーシャル」機能。「味博士」ことAISSY 代表取締役社長 鈴木隆一氏が登場し、人間の味覚について解説したほか、微凍結パーシャルで保存した肉と冷凍保存した肉の比較試食会も行われた。

写真は、微凍結パーシャル冷凍冷蔵庫のラグジュアリーモデル「NR-F611WPV」。このほか、「XPVタイプ」「PVタイプ」も微凍結パーシャルを搭載

冷蔵庫にまつわる3つの悩み

パナソニック 冷蔵庫チームの山本秀子氏

はじめに、パナソニック 冷蔵庫チームの山本秀子氏が登壇し、生鮮食品の保存と冷凍庫が抱える問題点について説明した。パナソニックが700人以上の既婚女性(※)を対象に行った「生鮮食品の保存に関する調査」によると、共働き女性の約45%が「週に1~2回」の頻度で買い物へ行き、約1週間分のまとめ買いをする。生鮮食品のうち、「購入頻度の高い食品」は、1位から順に豚肉、鶏モモ肉、鶏ムネ肉で、調査対象者の半数弱が、これらを冷凍しているという。
※:週に3回以上自炊をする、関東圏に住む25歳から59歳までの既婚女性(有職)が対象。

頻繁に使用されている冷凍機能だけに不満や悩みも。なかでも、鮮度やおいしさを本当に維持できているのか? という心配が多い。冷凍すると解凍に手間や時間がかかるうえ、解凍に失敗することもある、という不満も挙がった。さらに、調査対象の約46%が、自宅の冷凍庫に放置したままの「冷凍化石」が存在すると回答したという。

パナソニックでは、冷凍冷蔵庫への不満点を「長期保存時のおいしさと鮮度の低下」、「解凍の手間と失敗」、「冷凍したまま忘れ去られる食材『冷凍化石』の存在」の3つだと分析している。

【左】忙しい共働き主婦の半数近くは、1週間に1~2回の買い物で肉などの生鮮食品を「買いだめ」をする傾向がある。【右】冷凍庫で長期保存できるという利便性は認めるものの、食品の劣化や解凍のわずらわしさ、放置される食材などの問題も浮き彫りに

【左】冷凍した肉の解凍失敗例。左は電子レンジでの解凍に失敗して解凍ムラが発生。右は解凍時にドリップが出ている。【中・右】パナソニックの勇気ある社員が家から発掘した「冷凍化石」の数々。なかには賞味期限が3年前というツワモノも!