10月7日、幕張メッセでCEATEC JAPAN 2015が開幕した。今年のCEATEC JAPANは「NEXT - 夢を力に、未来への挑戦」をテーマに、「キーテクノロジー」「NEXT イノベーション」「ライフ&ソサエティ」の3つのエリアが展開された。

次世代映像技術や、スマートフォン・ウエアラブルなどの最新モバイルコミュニケーションや次世代無線通信、ICTの利活用を促進するクラウドサービス、ユーザビリティの向上やセキュリティに不可欠な認証ソリューションなど、さまざまな技術や製品、サービスなどが紹介されている「ライフ&ソサエティ」ステージ。その中で、超臨場感コミュニケーション産学官フォーラムは、沖電気工業(OKI)、NEC、シャープ、京都大学、東京農工大学、立正大学らが7年を費やして研究・開発してきた「超臨場感テレワークシステム」を披露した。

同システムは、離れていても同じ場所にいるような感覚で仕事ができるテレワーク環境の実現を目指したシステム。「遠隔オフィスの状況を推定し提示する機能」「注目エリアにアクセスして会話できる機能」「遠隔オフィス間で情報を共有しながら共同作業できる機能」など、テレワークに必要な各種機能が備えられている。

農工大では、「遠隔オフィスの状況を推定し提示する機能」を開発。これは、作業者やオフィスの忙しさを把握することができるシステムだ。マウスやキーボードの操作、アプリケーションの切り替えなどから、パソコンを操作している作業者の忙しさを推定し、低・中・高の3段階で忙しさのレベルを表示する。ほかにも、パソコンに設置されているカメラから顔の傾きを検出したり、マイクで周囲の音を拾うことでも、忙しさの指数を測っている。

さまざまな状況から忙しさを測る指数を設定

各端末の忙しさを一覧表示させることもできるため、離れていても各人の状況を把握することが可能となっている。

多忙度を表すグラフ

OKIでは、「注目エリアにアクセスして会話できる機能」を開発。タブレットで表示される遠隔オフィスから、ワーカーに焦点を当てて、電話ボタンをタップすることで、電話をすることができるというシステムだ。

四角で囲んでいる「電話ボタン」をタップすることで、相手に知らせることができる

また同社では、「エリア収音システム」も開発しており、これは、複数のマイクアレイを用いて指向性を形成し、収音したいエリアで別々の方向から指向性を交差させることにより、エリアの周囲に雑音があってもエリア内の音のみ収音することができる仕組みとなっている。

四角で囲まれているエリアの音しか拾わない

シャープでは、「遠隔オフィス間で情報を共有しながら共同作業できる機能」を開発。このシステムは、実際に作業を行う実務者と遠隔から支援を行うベテラン技術者・管理センターとの間の一体化を図るというもの。遠隔から表示された映像に対して、文字などを入力して表示させることができる。また、記入された情報は、映像がずれても追跡して表示される機能が搭載されている。

対象物を表示させながら、遠隔で指示が可能

「超臨場感テレワークシステム」は、今年の7月から実証実験を開始しており、今年の末まで続けられる予定となっている。