9月30日、NTTドコモから秋冬モデルの新製品発表が行われ、スマートフォンやタブレット、フィーチャーフォンなど13製品が登場した。ここではそのうち、ソニー製スマートフォン「Xperia」シリーズの新製品、「Xperia Z5 Premium SO-03H」について紹介する。世界初となる4Kディスプレイ搭載スマートフォンを、実際に手にとってみた感想をレポートしよう。

Xperia Z5 Premium SO-03H

液晶は確かにきれいだが……

Xperia Z5 Premiumは、基本的にはZ5とほぼ同等の性能を持つ端末だ。違いは、ディスプレイに5.7インチ・4K解像度の液晶パネルを採用した点にある。4K解像度(3,840x2,160ドット)のスマートフォンはさすがに世界初で、ドットピッチは実に806ppi。人間の目ではまず画素を確認するのは無理で、完全に印刷解像度の世界に達している。

さすがに手に持つとかなり大きい。指紋スキャナー兼電源ボタンが真横についていることなどの特徴もシリーズで同一のままだ

Zシリーズにはかつて「Z Ultra」という6.4インチの液晶を搭載したファブレットが存在した。1代限りで後継モデルがでていないが、Z5 PremiumはZ Ultraに次ぐ大きさのディスプレイを搭載し、それでいてペン操作が必要ないギリギリのサイズにすることで、危ういバランスではあるものの、スマートフォンとして成立している。

ボディカラーはクロームとブラックの2色。クロームは完全に鏡として機能するほど映り込む銀色で、指紋などもかなり目立つ

画面サイズがほぼ同じiPhone 6s Plusと並べてみる。厚みはXperiaのほうがわずかに厚く、ほかはかなり似通った数値だ

Z5シリーズはいずれも4K動画の撮影に対応しているが、撮影した4K映像を縮小などの加工なく、生の状態で見られるのは世界でも本機だけだ。まさに世界のオンリーワンであり最先端の端末だが、通常のホーム画面などを見てもあまり精細感は感じられない。これはどうも、通常のインターフェース部分などは2倍に拡大してフルHD相当で表示しており、写真や動画などに限ってフル解像度で表示しているようだ。

フル解像度で表示する際は、もちろんそのままでも十分きれいではなるが、もともときれいな画像でなければ液晶の実力を体感できない感じがある。少なくともハンズオンの現場で撮影した写真では違いがわかりにくいのだ。そういう意味では非常に扱いが難しいパネルと言っていいだろう。