(左上から時計回りに)皆川猿時、桐谷健太、山田孝之、リリー・フランキー、大根仁監督、小松菜奈、佐藤健、神木隆之介、染谷将太。

大場つぐみ、小畑健原作による映画「バクマン。」の公開初日舞台挨拶が、本日10月3日に東京・TOHOシネマズ日劇にて行われた。

舞台挨拶には真城最高役の佐藤健、高木秋人役の神木隆之介、新妻エイジ役の染谷将太、亜豆美保役の小松菜奈、福田真太役の桐谷健太、中井巧朗役の皆川猿時、服部哲役の山田孝之、佐々木編集長役のリリー・フランキー、大根仁監督が登壇。クランクアップから1年以上の期間を経て公開を迎えた本作について、佐藤は「毎回初日の前の夜は緊張して眠れないんです。ついさっきまで自分たちの映画を観ていた方々と対面するのはドキドキですね」と思いを口にする。

「初日の監督の気持ちは非常に微妙なんです」と語る大根は、「早く観てもらいたいというのと、これで自分だけのものでなくなってしまって寂しい思いが入り混じっている」とその心境を説明。その後大阪での仕事のため、舞台挨拶に出席できなかった平丸一也役の新井浩文が電話越しに登場する場面も。

クランクアップから公開までの期間が長期にわたったことについて神木が、「撮影は1年以上前だったので、『1年以上先だね』と話していたんです。今年に入って『あと半年だ』と思って……」と説明していると、佐藤が「当たり前のことを、時間をかけて言おうとしているでしょ」と思わずツッコみを。「だって思ってたんだもん」と語る神木に、佐藤は「まあリュウだから許されるんだけどね」と返し、微笑ましい掛け合いを展開した。

ここで佐藤と神木が撮影中に執筆したイラストが、スクリーンに投影されることに。秋人と最高のイラストを描いた神木は「せっかくなら2人描きたいと思ってたんですけど、健君ってどう描けばいいんだろうと迷った結果こうなりました。スーパーとかに飾ってあるお母さんの絵みたいですよね」と苦笑いしながら自己分析。劇中で編集者を演じた山田は「(首にかけている)ヘッドホンがこの大きさだと、(頭に)入らないですよね」と冷静に評価した。一方で大根を描いた佐藤は「渾身の作ですよ、点数をつけろと言われたら100点」と自信満々。これに対し大根は「俺はいつもエプロンしてるけど、これだと裸エプロンみたいだよね」とコメントした。

また週刊少年ジャンプ(集英社)のコンセプトのひとつとも言われる「勝利」にかけて、「いま勝利したいこと」を問われたキャスト陣。各々が回答していく中で、大根は「来週公開される、本がいっぱいあるところで戦う映画とか、巨人に食べられるやつとか、あと同じ高校生映画ということで『ヒロイン失格』とかに勝ちたい」と宣言する。これを受け佐藤が「『ヒロイン失格』だけ名指しなんですね。桐谷美玲……」と語ると、大根は「大好き!」と食い気味に返答し会場を笑わせた。

最後に神木は「ここまで来れたのは皆さんのおかげです。楽しかったと思っていただけたらうれしいです」と観客に感謝の言葉を述べる。佐藤も「観ていただいてわかると思うんですけど、すごく挑戦している映画で、今までの日本映画にはない作品になったと思っています。いつまでもこの作品を愛していただけたら」と力強く語り、舞台挨拶は幕を閉じた。