パナソニックIHクッキングヒーターの今後

2014年度の国内ビルトインIHクッキングヒーター市場は、前年度の消費増税前の特需の反動で、前年比92%、58万7,000台の市場規模だったが、住宅着工件数が回復傾向にあるなど、今後、市場が拡大すると見られている。また、海外展開も加速。香港、台湾、マレーシアなどのアジア圏に加えて、年間50万台の市場規模があるドイツでは、「IFA2015」へ出展する一方、国内で培ったノウハウをもとに、高付加価値路線を展開。イギリスやカナダでも、IHクッキングヒーターの事業拡大に挑む姿勢を示す。

現在、パナソニックでは、国内IHクッキングヒーター市場において、ビルトインタイプおよび据え置き型で、それぞれ半分のシェアを持つ。市場全体では、2015年9月にも累計出荷が1,000万台に到達することになるが、パナソニックは、2014年7月にその半分となる500万台を達成。約55%の市場占有率を持つとみられる。

「IHクッキングヒーターの特徴は、安全、高火力、クリーン、快適といった点に集約される。これは、15年前に示したものと同じであり、変化していない。そのなかで、調理のためのソフトウェアと、ハードウェア技術の融合によって、調理性能を進化させ、さらに、UD(ユニバーサルデザイン)を追求してきた。今後もこの姿勢は変わらない」(担当者)とする。IHクッキングヒーターのトップメーカーとして、これからも製品の進化に取り組む姿勢を強調してみせた。