シャープは8月19日、米Kymeta Corporation(カイメタ)と共同で、新たな方式のフラット型衛星アンテナを開発すると発表した。

開発するフラット型衛星アンテナは、従来のパラボラアンテナと同等の送受信性能を有しながら、可動部品なしで衛星を追尾でき、信頼性が高く薄型で軽量のため、車や船舶、航空機などの移動体に容易に設置することができる。

同アンテナはカイメタが開発したmTenna技術を採用し、衛星との送受信に必要な回路を形成したガラス基板に、もう1枚のガラス基板を重ねた基本構造となっている。液晶ディスプレイの構造に近いため、シャープが保有する液晶用の生産ラインを用いた開発や試作が可能だという。また、民生に向けて培った生産プロセスにより、シャープが見込む同アンテナの旺盛な需要に十分対応できるとしている。