ある暑い日の昼休み。マイナビニュースの2人の女子スタッフはあまりの暑さにランチに繰り出す気力も失くし、室内で猛暑をしのいでいた。

「暑い」「暑いね」(写真左から、Mさん、Kさん)

「ひやしあめ」って何?

2人は同期入社のMさんとKさん(共に仮名)。「暑い」「暑いね」と繰り返すばかりで、何一つ生産的な会話ができていない。社会人としてあるまじき昼休みの過ごし方だ。そこでMさんが一言。「そういえばウチ、今日ひやしあめ持ってきてるねん」。

Mさんが何かの瓶を取り出した

滋賀県出身のMさんは、久しぶりに飲みたくなって購入したという「ひやしあめ」のシロップをカバンから取り出した。……ちょっと待って、「ひやしあめ」って何? 関東在住の筆者とKさんが聞くと、「おいしいやつ」とMさん。仕方がないので調べた。

「ひやしあめって何? 」「おいしいやつ」

見た目はまるでカクテル!?

中村商店の「キャプテン ひやしあめ」

「ひやしあめ」は、麦芽水飴や米飴を湯で溶き、ショウガの搾り汁やおろしショウガを加えた飲料。文字通り、冷やして飲むのが特徴だ。その歴史は古く、60年以上前から製造を続けているメーカーもあるよう。Mさんがネット通販で購入したという「キャプテン ひやしあめ」は5~6倍に希釈して飲むシロップタイプで、1935年開業の老舗・中村商店製造の商品だ。

「ひやしあめ」は今のところ関西地方を中心に親しまれており、関東地方ではあまり見ない存在。Mさんいわく「滋賀では小さいころから飲んどった」らしいが、筆者はこの日生まれて初めて目にした。

早速「ひやしあめ」をいただいてみよう。まずはオーソドックスに、水で5倍程度に割って飲んでみる。シロップをグラスに入れて水を注ぐと、奇麗なツートンカラーに分かれ、おしゃれなカクテルのような見た目に! もちろん飲む前に混ぜるのだが、これには女子もテンションが上がっていた。

ツートンカラーがおしゃれだ

氷を入れてよく混ぜ、Kさんに飲んでもらった。どうですか、Kさん。

「…………」

「おいしい! 」

一口飲むなり、「おいしい! 」とKさん。ゆっくりと飲み干すと、「甘みが優しくて、自然な感じ。ショウガも入ってるから健康に良い感じがします」と感想を言っていた。確かに、冷たいだけの飲み物だと体を冷やしすぎてしまうかもしれないが、血行促進の作用があるショウガも入った「ひやしあめ」ならその心配も少なそうだ。

ソーダ割りで爽やかに

続いてMさんは、「真夏におすすめの割り方があるねん」と無糖の炭酸水を持ってきた。「ひやしあめ」のソーダ割りだ。Kさんは「想像しただけでおいしい! 」と気の早いことを言っている。

飲んでもないのに「おいしい! 」と叫ぶKさん

炭酸水を注ぐと、水割りと同様、グラスの中で奇麗なツートンカラーに分かれる。炭酸の気泡がある分、見た目の涼しさはこちらの方がより感じる印象だ。ホームパーティーなんかに出しても喜ばれるかもしれない。

夏らしさ抜群の見た目

そしてKさんに飲んでもらう。

「こっちもおいしい! 」と期待通りのリアクションをくれたKさん。感想を聞いてみると、「炭酸水で割ると清涼感が増しますね。ショウガの香りも水割りよりはっきり感じる気がします。"和風ジンジャーエール"って感じかな」とのこと。ちょっとおしゃれに楽しみたい方にはこちらの割り方がおすすめかもしれない。

"ちょい足し"でも旨い!

「ひやしあめ」の魅力に気づいてしまった筆者とKさん。もっと変わった割り方はないのか、とMさんに聞いたところ、「シロップタイプならアイスクリームとかヨーグルトにかけてもおいしいよ」とのことだった。そしてこの日、編集部にはちょうどプレーンヨーグルトがあった。

プレーンヨーグルトを用意

早速試してみる。シロップは原液のまま、ヨーグルトの分量に対して5分の1くらいをかけるのがおすすめだそうだ。

「最初はちょっとずつかけるのがええねん」とMさん

「ひやしあめ」をかけるとこんな感じに

Kさんに食べてもらうと、「おいしい……」となぜか比較的静かなリアクション。「もうひやしあめの味に慣れたので、しみじみ『おいしいな』と思いました。ヨーグルトの酸味とひやしあめの優しい甘みがよく合います。ショウガの香りが効いているので、イチゴジャムやメープルシロップよりもスパイシーで夏に良いかも」とコメントしてくれた。

静かに"ひやしあめ×ヨーグルト"を味わうKさん

ほかにも、Mさんによると、トーストにトッピングしたり、無糖の紅茶や牛乳、ウィスキーなどで割ったりしてもおいしくいただけるようだ。この熱夏を乗り切る相棒として、「ひやしあめ」を一家に一本そろえてみてはいかがだろう。