人材採用コンサルティング会社ジョブウェブは、2016年度新卒採用実施企業を対象に採用活動に関して調査を行い、採用活動の後ろ倒しによる2016年卒採用の課題について結果を公表した。

現時点で感じている2016年卒採用の課題は、就活後ろ倒しにより就活モードになかなか入らない学生に対する「学生の選考モード調整」が57.1%で最多、次いで内定出しなどの「クロージング時期」が42.9%、「会社説明会の集客」が35.7%だった。「8月以降に良い学生に選考を受けてもらえるかわからない」「学校推薦の確保が例年以上に苦戦」といった声もあがった。

2016年度新卒採用活動を振り返って、もしくは現時点で感じている課題について

現時点で予定採用人数が不足し、これから学生の追加募集(選考母集団形成施策)を実施もしくは検討している企業は78.6%。うち、「実施は未定」が48.2%、「実施を意志決定済み」が30.4%であり、大半の企業が追加施策の検討は想定しているものの、8月を前に企業側の意志決定の難しさを感じさせる結果だった。また、追加母集団を形成するための施策として検討していることの最多は「新卒紹介」で28.6%で、それにつぐ「今期利用媒体での追加施策」「オファー、スカウト」が16.1%であり、初期費用が発生しない、もしくは低コストの追加施策が選ばれていることがわかる。

インターンシップに関しては、実施前向きが71.4%で人気の根強さがうかがわれるが、その開催時期は「夏時期」と「秋・冬合算」が共に44.2%で同ポイント(夏:44.2% 秋:26.9% 冬:17.3%)であることから、夏にインターンシップを予定していたが、2016年卒採用の成り行きを踏まえ、秋・冬時期に開催を移行していると推測されている。

なお、同調査は2015年6月22日~29日に、2016年度新卒採用実施企業の担当者56名を対象に行われた。